高齢者にウケる出し物・余興を紹介するっポ!
デイサービスや特別養護老人ホームなどで開催されるイベント。敬老の日や夏祭り、クリスマスなど、介護職員が余興・出し物を披露することがしばしばあります。
せっかくの機会ですから、多くの利用者に喜んでもらいたいですよね。
どのような余興・出し物が高齢者にウケるのか、高齢者に喜んでもらえる余興・出し物のネタや盛り上がるポイント、注意点など紹介しましょう。
高齢者に余興・出し物を披露するのはどんなタイミングかな?
デイサービスや特別養護老人ホームなどの介護施設では、さまざまな季節のイベントを行います。介護施設の利用者は外出の機会が減っているため、イベントを楽しみにしている人も多いのです。
たとえば季節ごとには以下のようなイベントがありますし、その他に利用者の誕生会などもあります。
1月 | 新年会 |
---|---|
2月 | 節分 |
3月 | ひなまつり |
4月 | お花見 |
5月 | 端午の節句・母の日 |
6月 | 父の日 |
7月 | 七夕・夏祭り |
8月 | 納涼祭・夕涼み会 |
9月 | 敬老会 |
10月 | 運動会・ハロウィン |
11月 | 文化祭 |
12月 | クリスマス会・忘年会 |
敬老会や夏祭り、クリスマスなど、これらのイベント内で利用者に喜ばれるのが、介護職員による余興・出し物です。
余興・出し物には、利用者が喜ぶだけでなく、イベント全体の雰囲気を一気に盛り上げ、会場に一体感を出すメリットがあります。
高齢者が盛り上がる余興・出し物にするには、ネタ選びのポイントがあるっポ。
高齢者ウケする余興・出し物にするためは、以下のようなポイントがあります。
介護施設で余興・出し物をする際は、高齢者の誰もが知っているネタがおすすめです。
たとえば、ダンスや歌を披露するなら、高齢者世代が口ずさめるような有名な曲がよいでしょう。
ただ見るだけでなく、利用者も一緒に手を動かしたり、歌を歌ったりするような参加型の余興・出し物は会場を盛り上げます。
利用者も自然と笑顔になるはずです。
余興・出し物は完成度の高いものが喜ばれます。
中途半端な余興・出し物を披露すると、場をしらけさせてしまうので準備をしっかり行うことが大事です。
介護職員が余興・出し物を披露するときに押さえておきたいポイントだっポ。
人前でダンスや歌などを披露することを苦手に感じている人は少なくないでしょう。しかし、余興・出し物を行うときに恥じらいは禁物です。
介護職員が恥ずかしそうにしていると、見ている利用者も気まずい雰囲気になってしまいます。
「余興・出し物は堂々と!」が基本です。
高齢者施設の利用者と介護職員には、少なからずジェネレーションギャップがあります。
そのため、介護職員にとっては有名な曲やお笑いネタなども、利用者世代はわからず伝わらない可能性も高いです。
高齢者施設で余興・出し物を行う場合は、その世代に喜ばれるネタを選択しましょう。
余興・出し物を見ていて、真顔の人や嫌々やっている人がいたら、どのように感じますか。きっと、見ている人も嫌な気持ちになるのではないでしょうか。
たとえ、心の中では「やりたくない」と思っていたとしても、笑顔で楽しそうに行うことが大切です。
時間が長すぎる余興・出し物は、高齢者を飽きさせてしまう恐れがあります。
「もう少し見たい」と思ってもらえるような時間配分をしましょう。
イベントは介護職員が楽しまないと、利用者が安心して楽しめません。
会場全体が楽しい雰囲気になるよう、まずは介護職員自身が楽しむことも大切です。
ここからは、高齢者に人気の出し物・余興のネタを紹介するっポ。
高齢者世代なら誰もが知っているような曲でダンスを披露すると、会場全体が盛り上がります。
昔を懐かしんで涙する人がいるほどです。
用意するもの
高齢者を盛り上げるポイント
曲に合わせた衣装を用意すると、完成度が高く見えます。
また、ダンスやコメントに、アイドルや歌手のモノマネを取り入れてもおもしろいかもしれません。
手品・マジックは、世代を問わず楽しめる余興・出し物です。
100円ショップでもクオリティの高い手品グッズが売られているので、練習すれば初心者でも完成度の高いマジックを披露できます。
参加型の手品なら、さらに喜ばれるでしょう。
用意するもの
高齢者を盛り上げるポイント
「どなたかお手伝いしていただけませんか?」と声を掛け、利用者にトランプを選ばせたり、コインを持ってもらったりすると会場に一体感が出ます。
マジックを披露するときは、マジシャンになりきることがポイントです。
誰もが知っているような童謡を、介護職員で合唱します。歌は心に響くので、きっと利用者に感動してもらえるでしょう。
歌詞カードを用意すれば、利用者を含む全員での合唱が叶います。
用意するもの
高齢者を盛り上げるポイント
「皆さんも一緒に歌いましょう」と声をかけ、利用者と一緒に歌うのもおすすめです。
その場合は、利用者に歌詞カードを配布しておくなどの準備が必要です。
余興・出し物として、懐かしい気持ちになる紙芝居もよいでしょう。紙芝居は図書館などでも借りられますが、おすすめは利用者全員が見えるサイズの手作り巨大紙芝居です。
インパクトがあるので、利用者をあっと驚かせます。
用意するもの
高齢者を盛り上げるポイント
単調になりがちな紙芝居は、物語が長くなりすぎないよう注意しましょう。なぜなら、利用者が飽きてしまう可能性があるからです。
紙芝居屋さんを思い出すような駄菓子を用意しても喜ばれます。ただし、駄菓子を用意する際は、持病や嚥下機能などへの配慮が不可欠です。
歌と演劇をミックスしたミュージカルは、見栄えのする余興・出し物です。普通の劇に比べ、ミュージカルは歌やダンスの時間があるので利用者を飽きさせません。
ただし、相当な練習量が必要になります。
用意するもの
高齢者を盛り上げるポイント
誰もが知っているような童話や昔話でミュージカルを行うと、高齢者にもわかりやすいので楽しめます。
恥じらいを捨てて、思いきり役を演じることが大切です。
和太鼓やハンドベル、ギターやピアノなど、音楽は聴く人の心を癒します。そのため、楽器演奏は多くの利用者を癒す余興・出し物になるでしょう。
和太鼓やハンドベルはレンタルもできます。
用意するもの
高齢者を盛り上げるポイント
余興・出し物で楽器を演奏するときは、曲順が鍵を握っているといっても過言ではありません。利用者の心をつかむアップテンポな曲でスタートしたら、懐かしのバラード曲を挟みます。
そして、最後は前向きになれる曲で締めるのが選曲のコツです。
二人羽織とは、2人で大きな羽織を着て1人に見せる芸です。1人が腕役を、もう1人が顔役を担当します。
羽織に入っている腕役の人が、手元が見えない中で手を動かし飲食をするのが二人羽織の定番です。
しかし、二人羽織で飲食をすると「食べ物を粗末にしている」と利用者からお叱りを受ける可能性があります。
そのため、心配な場合はおもちゃの食べ物を使ったり、飲食ではなくお化粧をしたりするのもおすすめです。
必要なもの
高齢者を盛り上げるポイント
余興に参加できる介護職員が複数いる場合は、何組かで二人羽織をし、「どのチームが一番早く〇〇できるか」を競うのもおもしろいでしょう。
他の介護職員がおもしろおかしく実況すると、さらに盛り上がります。
ソーラン節とは、北海道を代表する民謡です。その踊りのかっこよさには定評があります。
介護職員全員で踊るソーラン節は、圧巻の迫力です。
用意するもの
高齢者を盛り上げるポイント
ソーラン節は、一人ひとりの踊りが揃っていないと迫力が出ないので、かなりの練習が必要です。
また、「ドッコイショドッコイショ」や「ソーランソーラン」などの掛け声を大きな声で言うと、さらに完成度が上がります。
高齢者に嫌われる出し物・余興もあるから注意するっポ。
介護施設で行う出し物・余興には、以下で紹介するような高齢者ウケしないものもあります。
会場が盛り下がるだけでなく、利用者に不快な思いをさせてしまう恐れがある出し物・余興の注意点を見ていきましょう。
うどんを鼻から食べたり、飲み物を一気飲みしたりといった、ふざけすぎる内容の余興・出し物は利用者に引かれる心配があります。
利用者を楽しませるためとはいえ、友人との飲み会のようなノリは不適切です。
節度のある余興・出し物を心がける必要があります。
裸になったり、下ネタを言ったりするような下品なネタは、利用者に嫌われます。場がしらけるだけでなく、利用者との信頼関係にも影響を及ぼしかねません。
利用者が不快になるような言動は避けましょう。
劇やお笑いなどを行う際は、ストーリーを見直して利用者が傷つくような内容になっていないかの確認が求められます。
たとえば、耳の聞こえないおばあちゃんや認知症の人の真似をして笑いをとるなど、利用者が自分と重ねてしまうような演出は避けるのが当然です。
想像力をもって内容を検討しましょう。
高齢者の中には、耳や目が悪い人も少なくありません。
そのため、小さな声で発表したり、近くの人しか見えなかったりするような余興・出し物をすると、何をしているのかが理解できない可能性があります。
高齢者施設で行う余興・出し物は、大きな声を出すことと、見えやすいことが基本です。
それを踏まえたうえで、耳が聞こえづらい人や見えにくい人は前の方の席にしたり、疾病や障害に関わらず利用者全員が楽しめる内容を検討したりすることなども求められます。
外出の機会が少なくなりがちな高齢者にとって、デイサービスや特養でのイベントは、非日常感を楽しむ大切な機会です。
その中でも、介護職員による余興・出し物は、イベントを一層盛り上げる大事な要素といえます。
忙しい介護職員が余興・出し物をすることは大変かと思いますが、利用者の笑顔のためにしっかりと準備したいものです。
著者:柴田 まみ
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