政府は16日の有識者会議で、認知症の人を支える施策の強化に向けて策定する新たな「大綱」の素案を提示した。
予防を大きな柱の1つに位置付けている。「70代の発症を10年間で1歳遅らせる」と記載。70代の認知症の割合を、2025年までの6年間で6%、向こう10年で1割引き下げることを目指すとした。
こうした数値目標が設定されるのは今回が初めて。大綱は「新オレンジプラン」に代わる新たな国家戦略となる。政府は今後も調整を重ねて来月にも閣議決定する予定。
厚生労働省の推計では、認知症の高齢者は全国におよそ500万人以上いると報告されている。これが2025年までに約700万人へ増加する見通しだ。
政府は社会参加や運動なども含めた様々なアプローチで予防を推進する構え。ただどこまで成果が出るかは不透明で、認知症の人と共生していく「認知症バリアフリー」の具体化や治療法の研究などにも引き続き注力していく方針だ。
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