介護サービス事業所の人件費率はどれくらいか? 介護労働安定センターが今月公表した実態調査の結果の中で、最新のデータが報告されている。
2017年度の介護事業収入に対する人件費の割合(社会保険料などを含む)は、全体の平均で67.7%。訪問系は72.4%と相対的に高い。通所系は64.6%、施設系は64.9%だった。5年前と比べるといずれも上がっており、特に施設系の伸びが大きくなっている。
この調査は昨年10月に実施されたもの。全国1万8000の事業所が対象で、5割超の9102事業所から有効回答を得ている。内訳は訪問系が3505事業所、通所系が3040事業所、施設系が2358事業所。
2017年度の人件費率を法人格別にみると、地方自治体と社会福祉協議会がともに80.9%で最も高い。最も低いのは65.3%の民間企業。社会福祉法人は68.7%、医療法人は68.0%、NPO法人は70.3%だった。
このほか、事業所の規模が大きくなるほど人件費率が低くなり、人件費率が低いほど事業収入が多くなる傾向がみられた。
人件費率をサービス別にみると、最高は83.2%の看護小規模多機能。最低は60.6%のショートステイだった。主なサービスの平均は以下の通り。
また、人件費に占める派遣料金の割合は全体の平均で7.5%だった。訪問系は14.8%と高く、通所系は6.7%、施設系は5.8%となっている。派遣労働者を受け入れている事業所の人件費率は平均61.9%。受け入れていない事業所(68.6%)より6.7ポイント低かった。
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