居宅介護支援事業所と介護サービス事業所のケアプランの共有を効率化する − 。厚生労働省は来年度から、こうした目的で新たなシステムの構築に乗り出す計画だ。【青木太志】
今後、年末にかけて十分なシステム開発費の確保を図る。25日に公表した来年度予算の概算要求に方針を盛り込んだ。
在宅領域で事務負担の軽減を実現するためには、ケアプランの共有にかかる手間を省くことが欠かせないと判断した。今は紙ベースのやりとり、FAXが多い。そこからPCへ入力し直したりする作業が生じ、余計な時間がかかってしまう。
介護現場の書類の削減、生産性の向上を目指す動きの一環。厚労省の担当者は、「ケアプラン共有の部分が改善されれば大きな効果があるはず」と見込む。来年度からシステム開発に着手し、早ければ2022年度から運用を開始したいと話した。
居宅介護支援事業所からのケアプランの交付、介護サービス事業所からの実績の報告などのシーンで、相互の円滑なデータ連携を可能とするシステムを想定。実際に使うかどうかは事業所の任意となるが、扱いやすいセキュアな仕組みを作って幅広く活用してもらいたい考えだ。厚労省はこれまで、委託事業でデータ連携の標準仕様を作成するなどの取り組みも進めてきていた。
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