厚生労働省は来年4月に控える次の介護報酬改定で、利用者を抱え上げないノーリフティングケアに取り組む事業所を評価する検討に入った。【Joint編集部】
介護職の腰痛を防ぐ効果があり、業務負担の軽減や職場への定着につながるとみている。報酬上のインセンティブを新たに設け、実践する現場を更に増やしていきたい考えだ。
9日に開催した社会保障審議会・介護給付費分科会で提案した。既存の加算の仕組みを活用した評価を検討するという。委員の多くが賛意を示した。
厚労省は年内にも大枠の方針を決定する。現在、対象サービスや算定要件などをめぐる詰めの調整を進めている模様だ。近く改めて具体策を提案するとみられる。
基本的に利用者を抱え上げない、引きずらない安全な介助の方法。それがノーリフティングケアだ。介護職の力のみに任せた移乗をなるべく避け、個々の状態像や心情なども十分に考慮して適切に福祉機器・用具を使う。日本ノーリフト協会は公式サイトで、オーストラリアの看護連盟が腰痛防止策として提唱したのが始まりだと解説している。
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