厚生労働省は来年度から、他業種の人材が介護現場で働き始めるのを後押しする新たな制度を導入する。【北村俊輔】
介護職へ転職する未経験者に対し、最大で20万円を支給する仕組み。その後、介護現場で2年間働けば返済を全額免除する。
21日に閣議決定された来年度予算案に盛り込んだ。財源は医療・介護の体制整備のために設けている基金(地域医療介護総合確保基金)から捻出する。まずは都道府県の手挙げに基づく任意事業としてスタートする。
介護業界への新規参入のサポートを手厚くし、深刻な人手不足の緩和につなげたい考え。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で失業した人などを呼び込む狙いもある。
厚労省は初任者研修などの修了を支給の条件として設定。都道府県の職業能力開発センターなどで無料で受けてもらう考えだ。支援金の使途については、介護ウェアや参考図書の購入費、引っ越しにかかる費用、子どもの預け先を見つける費用など、幅広い対象を想定しているという。
厚労省の担当者は、「他業種の方や仕事を探している方などが介護現場へ目を向けるきっかけになれば」と話した。
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