寝たきり予防で介護施設に新加算を創設 厚労省 過ごし方の改善など評価

社保審・介護給付費分科会(12月9日撮影)

厚生労働省は来年4月の介護報酬改定で、利用者の廃用や寝たきりの予防を支援する取り組みの実施を促す新たなインセンティブを、特養や老健などの施設サービスに導入する方針を決めた。【Joint編集部】

医師の関与のもとで、日々の過ごし方などのアセスメントを行って多職種で計画を立てること、その計画に沿って適切に介入することなどを要件とする。介護保険の新たなデータベース「CHASE」へ情報を提供し、そこからのフィードバックを活かすことも求めていく。

次期改定をめぐる議論を重ねてきた審議会の報告書の確定版を公式サイトで公表(今月23日)。その中に明記した。

単位数や要件のディテールなどは年明けに公表する。利用者の尊厳の保持、あるいは自立支援・重度化防止に向けた施策の一環だ。

廃用の悪循環を断ち切り、寝たきりとなることを防ぐ − 。厚労省は趣旨をそう説明している。要件のアウトラインは以下の通りだ。

1. 全ての利用者について、リハビリテーション・機能訓練や日々の過ごし方の見直しなどで状態の改善を図れるかどうか、医師の関与のもとで十分なアセスメントを実施する。

2. 医師、ケアマネジャー、介護職員が連携して会議を開き、リハビリ・機能訓練や日々の過ごし方などの計画を策定する。

3. 計画に沿ったサービスを提供する

4. CHASEへ情報を提供してフィードバックを受け、計画の見直しにつなげるなどPDCAサイクルを回していく。

厚労省は今後、アセスメントや計画に用いる書類の様式を提示する考え。日々の過ごし方では例えば、離床や座位保持の時間、食事や排せつの場所・方法、社会参加活動の有無などに着目した取り組みを促す意向を示している。

提供元:介護のニュースサイトJoint

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