来年度の介護報酬改定をめぐり厚生労働省は18日の審議会で、4月から適用する報酬・加算の新たな単位数を公表した。【北村俊輔】
入所者の廃用や寝たきりの予防を支援する取り組みの実施を促す − 。
こうした趣旨で施設サービスに導入する方針が決められていた新たなインセンティブは、「自立支援促進加算」と名付けられた。入所者1人あたり300単位/月。厚労省の担当者は、「これも1つの目玉の加算。高い評価をしていく」と説明した。
対象は特養、地域密着型特養、老健、介護医療院。自立支援・重度化防止の推進、あるいは入所者の尊厳の保持に向けた施策の一環だ。算定要件のアウトラインは以下の通り。
1. 全ての入所者について、リハビリテーション・機能訓練や日々の過ごし方の見直しなどで状態の改善を図れるかどうか、医師が入所時に医学的評価を行う。あわせて、少なくとも6ヵ月に1回の頻度で医学的な評価を改めて実施していく。
2. 医学的評価の結果、特に対応が必要だと判断された入所者について、医師、看護師、介護支援専門員、介護職員、その他の職種が共同で、廃用や寝たきりを防ぐ支援計画を策定する。
3. 支援計画に沿ったサービスを提供する。
4. 少なくとも3ヵ月に1回、入所者ごとに支援計画を見直していく。
5. 新たなデータベース「LIFE」へ関連情報を提供してフィードバックを受け、計画の見直しにつなげるなどPDCAサイクルを回していく。
厚労省は要件の詳細や留意点などを年度内に示す。あわせて、医学的評価や計画などに用いる書類の様式も提示する考えだ。
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