厚生労働省は8日、高齢者らの排泄のタイミングを事前に通知してくれる排泄予測支援機器について、来年4月から介護保険の特定福祉用具販売の対象に加えると明らかにした。【Joint編集部】
介護報酬を議論する審議会の会合で説明。委員から大筋で了承を得た。
在宅の高齢者の自立した生活を支えるうえで本当に有効かどうか、厚労省はメーカーから寄せられたデータを基に評価を続けてきていた。先月に開催した専門家会議で、福祉用具貸与ではなく販売の種目に新たに追加する案を提示。保険適用の方針を固めていた経緯がある。
排泄予測支援機器は、膀胱内に尿がどれだけ溜まっているか超音波で把握する仕組み。排泄のタイミングが近いことを知らせ、高齢者らの自立や介護者の負担軽減を後押しするソリューションだ。トリプル・ダブリュー・ジャパン株式会社が開発した「DFree」などが知られている。
厚労省は今後、保険適用の種目を定めている告示の改正に向けて準備を進めていく。今年度内には、ケアマネジャーや福祉用具専門相談員らが留意すべき点などをまとめた通知も出す。この日の審議会では委員から、排泄予測支援機器の通知のみを見て利用者の真のニーズを考えないこと、プライバシーの侵害になることなどを防ぐ配慮を求める声があがった。
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