新年度に入り、全ての無資格の介護職員に「認知症介護基礎研修」の受講が義務付けられた。【Joint編集部】
厚生労働省は2021年度の介護報酬改定の際に義務化を決断。3年間の経過措置を経て、この4月から完全適用に踏み切る。無資格の人にも認知症ケアのいろはを学んでもらい、サービスの質の底上げにつなげる狙いがある。
厚労省は昨年度末に公表した新たなQ&Aで、その適用の考え方などを改めて解説。人員配置基準を超えて加配している職員であっても、介護に直接携わる役割であれば義務化の対象になるとの認識を示した。
※ 上記解釈はQ&A問160
また、ホームヘルパー3級過程の修了者や社会福祉主事らも研修を受ける必要があること、外国の医療・福祉の資格を持っていても免除にならないことなども明示した。
※ 上記解釈はQ&A問155、157
この「認知症介護基礎研修」はトータル6時間。誰もが心得ておくべきポイントに絞った内容で、例えば「認知症の人の理解」や「対応の基本」、「ケアの留意点」などで構成されている。
厚労省は今回のQ&Aで義務化の趣旨を、「介護に直接携わる職員に対し、研修受講のために必要な措置を講じるよう事業者に義務付けるもの」と改めて説明。「研修を受けていない人を雇用しても違反にはならない。新卒・中途を問わず、新たに採用する無資格の人については、採用後1年間の猶予期間を設けている」とアナウンスした。
このほか、“研修受講のために必要な措置”の具体策としては、受講料の負担やネット環境の整備、勤務時間内に受講できるシフトの調整などを例示。「介護現場で就業していない人、直接介護に携わる可能性がない人は義務付けの対象外」とした。
※ 上記解釈はQ&A問161、162
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