夜勤は眠いものだっポ!
介護職員におすすめの眠気対策を教えるね。
特養や老健、有料老人ホームなどでは、夜勤をする介護職員も少なくありません。
夜勤中は、普段寝ている時間帯に働かなくてはならないためどうしても眠くなってしまいますが、夜勤時の睡魔にはどうにか打ち勝ちたいものです。
介護職が夜勤で眠くなったときにおすすめの眠気覚ましの方法や、眠気を誘うNG行動などを紹介しましょう。
夜勤は憂鬱に感じることもあるかもしれませんが、夜勤手当が付いたり、自分のペースで仕事ができたりするメリットがあります。また、ほとんどの施設が「夜勤明け+公休」のシフトとなるため、休みが長く感じられるのも嬉しいメリットです。
そのようなメリットがある一方で、夜の介護施設はなんとなく怖いといったデメリットもあります。しんと静まり返った薄暗いフロアに一人きりでいると、少しの物音にもびっくりしてしまうかもしれません。
さらに、夜勤は普段寝ている時間帯に起きていなければならないため、睡魔に襲われることが多々あります。
夜勤中は、巡回や排泄交換、ナースコール対応などさまざまな仕事があるため、眠気には何としても打ち勝たねばなりません。
夜勤中は、介護職がどんなに気を張っていても眠くなってしまうものです。
特に、以下のようなシーンでは眠気を感じやすくなるかもしれません。
夜勤に限らず、日中でも食後の睡魔と闘っている人は少なくありません。施設によって夜勤者の夕食時間はそれぞれ違いますが、夕食後の眠気には注意が必要です。
また、夜勤中はお腹が空くので夜食をとる介護職員もいますが、深夜の夜食後は特に眠くなる人が多いようです。
介護の仕事は、体を動かす時間が大半を占めています。
しかし、利用者が寝ている夜勤の間は、介護記録を書いたり、イベントの企画書を作成したりといったデスクワークも多く、椅子に座ってじっとしているとどうしても眠くなってしまいます。
夜勤は日によって忙しさが違うといっても過言ではありません。
その日の忙しさは、利用者の体調や気分などに大きく左右されます。たとえば、体調が悪い利用者がいる日はナースコールで呼ばれる回数も多くなる傾向です。
利用者がぐっすり眠っている静かな夜は、忙しい日よりも眠くなってしまう介護職員が多いようです。
普段眠っている時間に仕事をしなければならない夜勤は、どんなに頑張っても眠くなってしまうものです。問題は、どう眠気対策をとるのか。
夜勤で眠くなってしまったときには、こんな対処法を試してみてはいかがでしょうか。
静かで薄暗いフロア内でじっとしていれば、当然眠くなりがちです。そのため、夜勤中はなるべく体を動かしましょう。
清拭用タオルをたたんだり、オムツの補充をしたりといった、日勤の時間帯では手が回らないような作業をするのがおすすめです。
普段掃除できていない場所を整理するのも眠気覚ましになります。
眠くなったときは、窓を開けて思いきり深呼吸をしましょう。脳に新鮮な酸素を送り込むことができます。
施設内はエアコンが効いているため、季節を問わず一定の温度を保ち快適です。その過ごしやすい室温が、眠気を誘うこともしばしばあります。
窓を開けて夏のもわっとした空気や、肌を刺すような冬の風を感じれば良い刺激になるでしょう。
目を覚ますために、冷たい水で顔を洗う方法もあります。普通に洗うだけでなく、洗面器に冷たい水をためて、そこへ顔をつけるのもおすすめです。
ただし、風邪をひく心配があるので、顔を洗う際には髪や服が濡れないよう注意しましょう。
コンビニやスーパーには、さまざまな眠気覚まし用のガムが並んでいます。どのガムにもミントが入っていて、食べると口の中がスーッとするものばかりです。
一時的ではありますが、ミント系のガムを食べると口だけでなく鼻や目もすっきりして眠気が飛びます。噛むことで脳が活性化するメリットもあるので、夜勤中にぴったりです。
ガムのほか、ミントのアメやミント入りタブレット菓子なども人気があります。
炭酸ドリンクをゴクゴクと一気に飲む方法も、夜勤中の眠気覚ましに効果的です。炭酸の刺激が気分転換につながり、心も体もスッキリするでしょう。
ただし、お酒でなくても一気飲みは危険です。無理のない程度にしてください。
また、冷たいものを飲み過ぎるとお腹を壊したり、トイレが近くなったりするおそれがあるので、飲み過ぎには注意が必要です。
介護職の夜勤は椅子に座りっぱなしの時間も多く、長時間体を動かさないでいると眠くなるばかりか、体が凝り固まってしまいます。
血流が悪くなり冷えの原因にもなるため、2時間ごとに体操やストレッチをするなど、夜勤中は意識して体を動かしましょう。
体操やストレッチには、体の調子を整えるメリットに加え、眠気覚ましにも効果があります。
眠気覚ましといえば、カフェインを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。カフェインには覚醒作用があるため、夜勤中に飲むと眠気が軽減します。
また、カフェインは疲労回復効果にも期待できるため、疲れたときに摂取するのもおすすめです。
カフェインを含む食品には、コーヒーや緑茶、チョコレートなどがあります。
疲労回復に効果があるとされる栄養ドリンクには、眠気を覚ます効果も期待できます。なぜならば、ほとんどの栄養ドリンクにカフェインが含まれているからです。
夜勤のときは、いつも買うものより少し高価な栄養ドリンクにすると「値段が高いだけある。効果が実感できた」と思えるかもしれません。
このように、自己暗示をかけて夜勤を乗り切るのもひとつの手段です。
眠くなると、だんだんとまぶたが下がってきます。そのようなときは、清涼感のあるクールタイプの目薬をさし、無理やり目をこじ開けましょう。
夜勤中は目が乾燥し、充血しやすくなります。そのため、目薬の使用は眠気覚ましだけでなく、眼精疲労や充血の改善・予防にもおすすめです。
ただし、目薬を使用する際は添付されている「使用上の注意」をしっかり読み、使い過ぎに注意しましょう。
眠気を感じたら、冷却シートを使っておでこや首を冷やすとシャキッと目が覚めるかもしれません。冷却シートには、冷たい水で洗顔するよりも手軽に冷やせるメリットがあります。
冷やすことで頭が冴える効果にも期待できるので、介護記録を書く手も進むでしょう。冷却シートは眠くなったときだけでなく、頭を使う作業にもおすすめです。
チョコレートの原料となるカカオには、カフェインが含まれています。そのため、チョコレートは、眠気覚ましにぴったりのおやつです。
さらに、チョコレートに含まれるカカオポリフェノールには、脳の疲労回復や活性化の効果にも期待できます。集中力も高まるため、夜勤のときはチョコレートがあると安心です。
夜勤中睡魔に襲われたときは、楽しいことを考えると眠気が吹き飛ぶかもしれません。
たとえば、夜勤明けの休みに予定がある人はどのような服装で行くか、ランチは何を食べるかなどを考えるとワクワクしてくるものです。
また、いつか行ってみたい旅行プランを計画するのもよいでしょう。
夜勤中にどうしても眠くなったときは仮眠をとるのもひとつの手段です。20分程度の仮眠でも疲労回復効果があると言われています。
頭がスッキリし、眠気覚ましの効果にも期待できるでしょう。
夜勤中に眠くなってしまわないよう、あらかじめ準備しておくことも大事です。
夜勤で眠くならないための心がけや過ごし方を参考にしてください。
夜勤は夕方からの勤務なので、その日の日中は自由に過ごすことができます。朝から夕方まで遊びに行くことだって可能です。
しかし、夜勤の日は家でゆっくり過ごすことをおすすめします。なぜなら、日中遊んでしまうと、夜勤中に疲れて眠くなってしまうからです。
夜勤前はなるべく睡眠をとり、眠れなくても横になって体を休めておきましょう。
眠くなる前からコーヒーや緑茶を飲んでおく予防方法もあります。眠気を作り出す脳内物質「アデノシン」の働きをブロックするカフェインを前もってとることは、眠気対策に有効です。
ただし「カフェイン中毒」という言葉があるように、カフェインはとり過ぎにも注意しなくてはなりません。
夜勤時は自分の好きなおやつを用意しておくと、モチベーションが上がるため眠気予防になります。
眠いと思ったときに食べる用のおやつ以外に「排泄介助が終わったら食べるプリン」「介護記録を書き終えたら飲むカフェラテ」など、ご褒美用のおやつを用意するのもおすすめです。
夜勤の勤務時間は長いので、複数のおやつを用意しておくとよいでしょう。
夜勤日の朝は遅くまで寝ていられるため、前日にお酒をたくさん飲んでから寝るといった人もいるかもしれません。
しかし、深酒をして寝ると眠りが浅くなるため、翌日の夜勤に悪影響を与えます。
夜勤前日は、ぐっすりと質の高い睡眠をとることが大切です。
夜勤は、普段寝ている時間に起きていなければならないため、眠気から逃れることはできません。そのため、眠くなる行動はできるだけ避けたいものです。
夜勤中にはこんな行為に注意してください。
寒い日は、ホットミルクやホットココアが恋しくなります。温かいマグカップを両手で持てば、ホッと心が落ち着きます。
しかし、ホットドリンクにはリラックス効果があるため、夜勤中はおすすめできません。
ホットドリンクを飲むことによって自律神経が休まり、眠くなってしまう心配があるからです。
夜勤中に温かい飲み物が欲しいときは、眠気覚ましにもなるホットコーヒーや、紅茶などカフェイン入りのドリンクをおすすめします。
食後に急激な眠気を感じる人は「過血糖」、つまり糖質のとり過ぎかもしれません。
過血糖とは、糖質の過剰摂取によって血糖値が一気に上昇し、インスリンの分泌が追いつかない状況のこと。その結果、食後に強い眠気を感じてしまうのです。
食後に眠くならないためには、食事は腹八分目にし、野菜から食べたりゆっくり噛んだりするといった食べ方の工夫も有効なようです。
ただでさえ眠くなりやすい夜勤中に夜食をとる場合は注意しましょう。
夜勤中、体の冷えが気になる介護職員もいるのではないでしょうか。
エアコンが常時ついている夜の介護施設では、夏でも「寒い」と感じる人が少なくありません。なかには、レッグウォーマーをしたり、カイロを貼ったりして対策をしている人もいます。
しかし、体を温めすぎると眠気を誘うので注意が必要です。眠くなったら冷たい風に当たったり、上着を脱いだりして体温が上がり過ぎないよう調節します。
夜勤は普段寝ている時間に働かなくてはならないため、眠くなってしまうのは仕方のないことです。夜勤中は自分に合った眠気を覚ます方法を見つけて、睡魔と闘いましょう。
また、介護職は体が資本です。体を壊さないよう、夜勤明けはゆっくり体を休めることも大切です。
著者:柴田 まみ
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