医療や介護に関する各種の資格とマイナンバーを紐付けて利便性を高める構想について、厚生労働省は障害福祉の分野でも推進していく考えだ。2月26日に開催した社会保障審議会・障害者部会で説明した。【鈴木啓純】
介護福祉士や社会福祉士、精神保健福祉士、公認心理士などの関係資格も紐付けの対象にすると改めて報告。資格を持つ人や自治体、関係機関の負担を軽減するメリットを見込んでいるとした。
例えば、資格情報の登録・変更の際に求められる住民票、戸籍抄本などの提出は不要となる。マイナンバーカードやマイナポータルを使えば、一連の手続きを基本的にオンラインのみで済ませることも可能。自分の資格を就職先に証明する場合も、パソコンやスマートフォンなどを新たに活用できるようになる。
厚労省は既に、医師や看護師、リハビリテーション専門職、救急救命士、ケアマネジャー、管理栄養士など幅広い資格をマイナンバーと紐付ける方針を決めている。政府全体として推進するDX(デジタルトランスフォーメーション)の一環。その波は障害福祉の関係者にも及んでいく。
厚労省は障害者部会で、関連法案の今国会での成立を図ると説明。システム開発などの準備を進め、2024年度には運用開始までこぎ着けたい意向を示した。
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