デイサービスには、介護スタッフが「あるある!」ってうなずくネタが豊富だっポ。
人がたくさん集まるデイサービスには、利用者や介護スタッフの「あるあるネタ」が溢れています。
そこで今回は、デイサービスで働く介護スタッフが思わず「わかる!」と頷いてしまうような、あるあるネタを集めました。
「他のデイにも同じような利用者さんがいるんだ~」「私だけかと思ってた!」など、楽しみながら読んでみてください。
毎日いろいろな人が集まるデイサービスには、デイサービスならではの「あるある」が存在します。同じように感じているスタッフがいると思うだけで心強いものではないでしょうか。
デイサービスの業務中における「あるある」はもちろん、思わず納得してしまうようなスタッフや利用者さんに関する「あるある」も少なくありません。
まずは、デイサービススタッフの「業務中あるある」です。
利用者の日常生活を支える特別養護老人ホームやグループホームなどの施設とは異なり、デイサービスは利用者が自宅から通う場所です。
そのため、デイサービススタッフは「利用者に楽しんでほしい」と、より強く思いながら業務にあたっています。
お迎えバスの出発時は静かなのに、利用者宅に到着した途端テンションを上げるスタッフも少なくありません。
利用者に楽しく通所してもらいたい気持ちがデイサービススタッフのスイッチをオンにするので、利用者の目に触れない休憩中や、利用者を送ったあとのバス車内はシーンと静まり返っていることもあります。
なかには、利用者には自ら話しかけるのに、スタッフ同士だと人見知りしてしまう人も。
きっと、利用者の前ではお仕事モードになっているのでしょう。プロ意識を感じます。
それぞれのデイサービスによっておしぼりや清拭タオルの取り扱いは異なるでしょうが、スタッフの手でおしぼりや清拭タオルを畳んで用意するデイサービスも珍しくありません。
タオルを半分に折りたたんで、端からくるくる巻く畳み方を採用しているデイサービスも多いのではないでしょうか。
すると、スタッフの中に達人と呼べるほどタオルを巻くのが早い人が現れます。
おしぼりや清拭タオルを誰よりも早く巻いてくれるので、タオル巻きの専属スタッフになることも。
デイサービスでは、利用者が集まると朝の挨拶を行います。朝の挨拶とは、その日の天気や昼食メニュー、本日の予定などを利用者に伝えるものです。
朝の挨拶の中で、「今日は何の日でしょうか」とクイズを出すケースもあります。
クイズを出すためには、その日が何の日なのか、またどのような意味があるのか、由来は何なのかを調べなくてはなりません。
利用者に質問されても困らないよう、しっかり調べて挑むスタッフも多いので、いつの間にか「今日は何の日か」に詳しくなります。
デイサービスの中には、レクリエーションにカラオケを取り入れているところも少なくありません。
利用者が歌う昔の歌を聞いていたら、知らず知らずのうちに覚えてしまったという人もいるでしょう。
なかには、友人とのカラオケで昔の歌を歌ってしまう人もいます。「昔の歌って意外と良い曲が多い」と感じるのも、デイサービススタッフの「あるある」かもしれません。
デイサービスの送迎中に花が咲いている場所を通るたびに、「あの花は〇〇だよ」と教えてくれる利用者がいます。
四季折々さまざまな花が咲いている地域の送迎をしているうちに、花の名前に詳しくなるスタッフも多いです。
花の名前に関わらず、物知りの利用者にいろいろなことを教えてもらえるのも、デイサービススタッフの特権といえるでしょう。
デイサービスの利用者の中には、スタッフと話すことを楽しみに通所する人も珍しくありません。あるときは戦時中の話、あるときは政治の話、あるときは昔の自分の話など、さまざまな話を聞きます。
しかし実際のところ、話の内容がよくわからないときもあるのです。
そのようなときは、「なるほど。〇〇だったんですね」など利用者の話を繰り返すことで、「このスタッフは自分の話をしっかり聞いてくれている」と利用者に感じてもらえます。
利用者に気持ちよく話をしてもらうのも、デイサービススタッフの腕の見せどころです。
昔と今とでは、物の呼び名が変化していることがあります。そのため、高齢者が普通に使っている言葉が、今では使われなくなっていることも珍しくありません。
たとえば、デイサービスの利用者と会話していると、ハンガーのことを「衣文掛け(えもんかけ)」、マフラーのことを「えりまき」、小麦粉のことを「メリケン粉」、ニットのことを「メリヤス」、タートルネックのことを「とっくり」などと呼んでいることに気づきます。
これらの言葉の意味を覚えておくと、利用者との会話もスムーズです。
デイサービススタッフが抱える「お悩み」にも「あるある」があります。
利用者のお宅にお迎えに行ったら、「私、そんなところ行かないわよ」と言われる。これ、デイサービスあるあるではないでしょうか。
もちろん、いつも通所を拒否する利用者のお宅に行くときは、お迎えの前から拒否されることは想定内なのですが、「やっぱりか」と残念な気持ちになります。
デイサービスの中には、介護スタッフ自ら車を運転して利用者をお迎えに行く事業所もあります。
デイサービスで使用する車はハイエースのような大きな車から、軽自動車のような小さな車までさまざまですが、デイサービススタッフの中には運転が苦手な人も少なからずいます。
運転は利用者の命を預かる業務のため、苦手な場合は無理をせずデイサービスの責任者に相談しましょう。
デイサービススタッフの中には、雨の予報を見るとため息が出てしまう人もいるのではないでしょうか。
なぜなら、雨の日の送迎は利用者の転倒に注意したり、雨に濡れないよう配慮したりと、とにかく気を使うからです。
梅雨時は、「今日も雨か」と憂鬱になってしまいます。
雨の日はお弁当を豪華にしたり、食後のデザートを持参したりするなど、モチベーションが上がる自分へのご褒美を用意しておくとよいかもしれません。
多くのデイサービスが利用者のADL向上や楽しみを目的に、レクリエーションを取り入れています。
しかしデイサービススタッフの中には、人前で話したり、大きな声を出したりしなくてはならないレクリエーションの進行が苦手な人もいるでしょう。
自分がどんなにテンションを上げても利用者たちが盛り上がらず、落ち込んだ経験がある人も多いのではないでしょうか。
レクリエーションの進行に関しては、慣れるしかありません。何度も経験を積むうちに、利用者好みのレクリエーションや進行の仕方がつかめるはずです。
デイサービスには、日替わりでさまざまな利用者が来所します。そのため、利用者の話の内容を忘れてしまい、「前に話したじゃない」と言われてしまうことも。
たとえば、「孫が生まれた」や「亡くなった夫の一周忌をした」といった利用者にとって大事な話を忘れてしまうと、不信感を抱かれる恐れがあります。
利用者の大事な話を聞いたときは、その日のうちにメモを取ったり、記録に残したりしておくとよいでしょう。
曜日ごとに通所する利用者が変わるデイサービスでは、利用者同士の相性を考慮しながら席や入浴の順番などを決めなくてはなりません。
たとえば、「〇〇さんの隣はイヤ」や「お風呂は〇〇さんと一緒に入りたい」など利用者から希望されることもあります。
デイサービスでは利用者に楽しく過ごしてもらえるよう、無理のない範囲で本人の意向を尊重するのが基本です。
そのため利用者が帰ったあとの介護スタッフは、一人ひとりの利用者に気持ちよく過ごしてもらえるよう、翌日の席順や入浴順を決めるのに毎日頭を悩ませています。
デイサービススタッフが感じる「やりがい」の「あるある」もあります。
緊張した様子で通所していた利用者がデイサービスに慣れ、笑顔で通所してくれるようになるとうれしいものです。
「デイサービスを楽しみにしていたんだよ」などと言われると、思わず「ありがとうございます」と満面の笑みで返してしまうスタッフもいるのではないでしょうか。
利用者の笑顔と比例して、家族の笑顔も増えるとさらにうれしいですよね。
お迎えに行った際、利用者から「行かないよ」と言われてしまったとき、デイサービススタッフは「みんなが〇〇さんを待っていますよ」「私の手伝いをしてくれませんか」「温泉に行きましょう」などあらゆる声がけをします。
なかなか納得してくれなかった利用者が「じゃー、行こうかな」とバスに乗ってくれた瞬間は万歳をしたくなるほどうれしいものです。
そして、利用者に通所拒否をされないようもっと頑張らなくてはと思います。
デイサービスの利用者から「〇〇さんと話がしたかった」や「〇〇さんに会いたかった」などと言われるとうれしくなってしまうものです。
自分の接し方や介護方法が間違っていなかったと自信にもつながります。
「デイサービススタッフあるある」は業務外にもあります。
特養(特別養護老人ホーム)や老健(介護老人保健施設)、ショートステイなどと違って、デイサービスのスタッフには夜勤がありません。そのため、スタッフの送別会や親睦会などの飲み会に人が集まりやすい傾向があります。
さらに、遅番もないので参加者全員が集合してからスタートできるのも、デイサービススタッフの飲み会ならではです。
基本的にデイサービススタッフは、「利用者に楽しく過ごしてもらわなければ」と思いながら業務にあたっているので、普段の自分よりテンションを上げています。
そのため、休憩中は「無」になっている人が多いです。
デイサービスの「あるある」はスタッフだけではありません。利用者に関する「あるある」も紹介しましょう。
話し好きの利用者の中には、自分の子どもや孫の話をスタッフに包み隠さず話す人もいます。
「孫は〇〇に住んでいる」、「息子は〇〇会社に勤めている」などの個人情報が耳に入ってしまうことも。
なかには、「娘が離婚して、今実家に帰ってきているんだよ」など、「この話、聞いてもよいのかしら」と介護スタッフが心配になるような話を聞くこともあります。
デイサービスでの入浴後、腰や背中に湿布を貼る利用者も珍しくありません。
なかには、「何年も湿布を貼ってきたから、貼らないと落ち着かなくて」と背中が隠れるくらい湿布を貼る利用者もいます。
湿布を貼るのに5分以上かかってしまうので、湯冷めが心配です。
杖をついてデイサービスに訪れる利用者の中には、「杖の意味ある?」というような使い方をしている人がいます。
どのような使い方かというと、犬の散歩をしているように杖をうしろに引きずって歩いているのです。
なかには、杖を浮かせて持ち歩いている人もいます。杖がなくてもしっかり歩けそうだけれど、持っているだけで安心するのでしょう。
デイサービスに限った話ではありませんが、なぜか一番にこだわる利用者がいることも「あるある」ではないでしょうか。
一番にこだわる利用者は、バイタルチェックや入浴、配膳など何でも最初でないと機嫌が悪くなってしまいます。
利用者の機嫌を損ねないよう、新人スタッフに「〇〇さんは、最初に対応してください」と申し送りすることも。
皆さんのデイサービスには、どのような「あるある」が存在しますか。
「デイサービスあるある」には、介護スタッフ同士で「わかる~!」と同感し合うことでチームワークが良くなるメリットがあります。
話のタネにもなるので、デイサービスのあるあるネタを集めてみてはいかがでしょうか。
著者:柴田 まみ
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