それぞれの職種で「あるある」はあるけど、介護士にも当然「あるある」があるっポ!
介護の仕事をしている人には、さまざまな共通点があります。
介護の現場で働く介護士が思わずうなずいてしまう「介護士あるある」とは?
いろんなシーン別に「介護士あるある」を紹介します!
まずは食事に関する「介護士あるある」から。
老人ホームなどの介護施設のなかには、利用者と介護職員が一緒に食事をするスタイルの施設があります。
とはいえ、食事介助をしながらの食事ですから、会話を楽しみながら……といった時間はありません。
たとえば、全介助の利用者の場合、利用者が1口食べている間に介護職員は2~3口食べるようなイメージです。
そのため、介護職員は食べる速度がどんどん早くなります。
多くの介護職員は、家族や友人から「食べるの早いね」と驚かれたことがあるでしょう。
介護職員にとって、排泄介助は日常茶飯事。排泄は健康のバロメーターなので「〇〇さんのお通じが□□で」といった話も職員同士で常に共有しています。
介護職員にとって排泄は恥ずかしいことではないため、排泄の話に対する抵抗がありません。ゆえに、食事をしながら排泄の話をしてしまうことも……。
なかには、食事中に汚い話をして「食べているときに下品だよ」と、家族や友人に注意を受けたことがある人もいるかもしれませんね。
食事介助をしていると、利用者に「あんたが食べんさい」と食事を勧められることがあります。
特におやつの時間は「私はいいから食べなさい」と、どら焼きやまんじゅうを手のひらに乗せてくれる利用者も少なくありません。
当然おやつはお返ししますが、そのような利用者の優しさに触れて「自分もこんなふうに人に優しくできるお年寄りになりたい」と、ほっこりした経験をもつ介護職員も多いでしょう。
入浴介助でも、もちろん「介護士あるある」があります。
介護施設の利用者のなかには「面倒くさい」「寒い」「とにかく入りたくない」と、入浴を拒否する高齢者も珍しくありません。特に認知症の人が入浴を拒否すると、説得にも時間がかかります。
もちろん無理やり入れるわけにはいきませんが、利用者の清潔保持や身体チェックのため、入浴はして欲しいというのが介護職員の願いです。
そのようなとき介護職員がよく使うフレーズに、「ここのお風呂は温泉なので気持ちがいいですよ~」があります。
温泉好きの高齢者は多いので、「温泉なら入って行こうかな」と利用者が納得したうえで入浴してもらえる魔法の言葉です。
嘘をついてしまうことになるので賛否はあるかもしれませんが……清潔保持や身体チェックはとても大事です。
入浴介助をする介護職員は、春夏秋冬関係なく汗だくになります。そのため、普段は化粧をしている職員も、入浴介助の日はスッピンの人が多いです。
職員同士はその顔を見れば、「今日は入浴介助の日なんだな」とわかります。
また、入浴介助後は自身がシャワーを浴びたようにびっしょり濡れてしまうのも、介護士あるあるのひとつでしょう。
入浴介助の後は、パンツからシャツまですべてを取り替えることも珍しくないので、ほとんどの介護職員が下着の替えをロッカーに備えています。
身だしなみにも「介護士あるある」は存在します。
介護職員は入浴介助や排泄介助など利用者の体に触れることが多いため、手の爪を伸ばすことができません。また、食事介助における衛生面の観点から、手にネイルをすることも望ましくないとされています。
そのためネイルをしたい人は、足の爪にネイルをして我慢します。
入浴介助の際に靴下を脱ぐと、利用者にカラフルな足の爪を見られ「キレイね」と喜ばれることも。
介護の仕事は汗をかくことが多いため、制汗スプレーが欠かせません。ロッカーに大きなサイズの制汗スプレーを常備している職員もたくさんいます。
出勤時、入浴介助後、休憩時間、退社時と誰かしらが制汗スプレーを使っているので、ロッカールームは制汗スプレーの香りがいつも充満しています。
ただし、柑橘系の香り、ローズ系の香り、シャボンの香りなどいろいろな香りが混じっているので、決して良い香りとはいえませんが……。
介護職員は利用者の体を抱えて移乗介助をすることも多いので、施設によっては怪我防止のためにネックレスやピアスなどのアクセサリーが禁止されているところがあります。
「おしゃれをするなら足元、靴下しかない!」と、かわいらしい靴下やユニークなイラストが描かれた靴下、インパクトのある文字が書かれた靴下などを履いている介護職員もけっこう多いです。
おもしろい靴下を履くと、靴下に気づいた利用者との会話が弾むという意外なメリットも。靴下にこだわり続けた結果、なかには「今日はどんな靴下を履いているのかしら?」と楽しみにしてくれる利用者もいます。
介護職員は、食事介助や排泄介助、口腔ケアの介助など頻繁に手を洗います。そのため、手荒れに悩まされている人も少なくありません。
手荒れがひどいときは、ハンドクリームを使ったケアが必要です。とはいえ、ドラッグストアにはさまざまな種類のハンドクリームが並んでいるので、どれにしたらよいか迷ってしまいますよね。
その場合はベテランの介護職員や看護師に聞くと、おすすめのハンドクリームを教えてもらえる可能性が高い傾向です。
介護歴が長い職員は必ずと言ってよいほどおすすめのハンドクリームを知っているので、手荒れに悩んだら早めに聞いてみるといいですね。
介護施設で夜勤をする人たちにも「介護士あるある」はあります。
夜勤の日は、夜勤中に食べるために普段買うものよりも値段が高いコンビニスイーツや、高級なお菓子を持参する介護職員も少なくありません。
多くの人が「巡回が終わったら食べよう」「〇時になったら食べよう」と、自分へのご褒美としてスイーツやお菓子を用意しています。
普段はダイエットなどで夜食を我慢している人も、夜勤の日は夜食を食べているという人も多いようですね。
長い夜勤もご褒美という楽しみがあるとがんばれます。しかし、夜勤のたびに高カロリーな夜食を食べて太ってしまった人もいるので、食べ過ぎには注意が必要です。
夜勤中は睡魔に襲われることも少なくありません。それなのに勤務後「一刻も早く寝たい」との思いで帰宅しても、頭が冴えてしまって全然眠れない。これも「介護士あるある」のひとつです。
シャワーを浴び、遮光カーテンで部屋を暗くして布団に入ってもなかなか寝付けずに困ったという経験をもつ人も多いのではないでしょうか。
なかには「どうせ眠れないし」と夜勤明けに寝ないで遊びに行く人もいるようです。一方で、眠れないとゴロゴロしているうち、気づいたときには寝落ちしていたというケースも。
たとえ頭が冴えていても体は疲れているはずなので、眠れない人もゆっくり体を休めることをおすすめします。
夜勤を終え自宅で寝ていると、起きた瞬間に今が朝なのか夜なのかわからなくなることがあります。5時を指す時計を見て「夜の5時?それとも朝の5時?」と焦ったことはありませんか?
特に、冬は朝の5時も夜の5時も外が暗いので、自分がどのくらい寝たのかがわからなくなり日付を確認してしまうことも。きっと「泥のように眠る」とはこのような状況を言うのでしょう。
日付を確認し、夜勤明けの日の夜だとわかるとホッとします。
ほかにも「介護士あるある」は存在します!
老人ホームなどの介護施設では、定期的なシーツ交換も業務の一環です。介護施設のベッドメイキングには、シーツの四隅を三角形に折る「三角折り」という手法があります。
この三角折りを用いてシーツ交換をすると、利用者が寝返りを打ってもシーツが崩れにくくなります。介護職員はベッドメイキングをする機会が多いため、癖で自宅のシーツ交換でも三角折りにしがちです。
三角折りをマスターするとシーツが崩れにくくなるので、自分の家族にも喜ばれるメリットがあります。
デイサービスや老人ホームなどでは、利用者がカラオケをする機会も多いです。その結果、介護職員は高齢者が好む歌、つまり昔の歌に詳しくなります。
利用者と一緒に昔の歌を歌える介護職員がいるとレクリエーションが盛り上がるので、誰もが知っているような有名な歌は覚えておくのがおすすめです。
ただし、友人とのカラオケで歌っても盛り上がらないのでご注意を!
老人ホームなどの介護施設では、介護職員を呼ぶためのナースコールが頻繁に鳴ります。そのため、家に帰ってもナースコールが耳に残っていることも。
「コールが鳴っている!」と思ったら家だったという経験をした人も多いのではないでしょうか。ナースコールが音楽の場合は、その音楽が頭から離れなくなることもあります。
高齢者のなかには耳が遠い人もいるため、大きな声で話しかけることが多いです。なので、普段の生活でも大きな声でハッキリと話す癖がついてしまいます。
家族や友人に「そんなに大きい声で話さなくても聞こえるよ」と言われることも、「介護士あるある」のひとつではないでしょうか。
食事のあと、テーブルの上にあるティッシュを捨てようとしたら「あれ?何か硬いものが入っている」。ティッシュを開いてみると利用者の入れ歯だった!というハプニングが、介護施設ではしばしば起こります。
利用者のなかには、食事を終えたあとに入れ歯を外してティッシュに包む人がいるので、食後にティッシュを捨てるときは要注意です
介護の仕事は、職員同士のチームワークが大切です。「介護士あるある」をほかの介護職員と共有することでコミュニケーションのきっかけとなり、チームワークが生まれるかもしれません。
「介護士あるある」のなかでもっとも互いに共感するのは、「介護の仕事は大変だけど楽しい」ということ。
大変な中にもやりがいや楽しさを見つけられると、よりよい介護ができるでしょう。
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