感染者が増え始め、自粛ムードが漂ったコロナ禍でのお正月。今年はどこにも行けずに自宅で過ごした方が多いかもしれません。
訪問介護を利用するある高齢のご夫婦も自粛のお正月を過ごしたようですが、意外にも実に楽しい年末年始だったそうです。
新型コロナウイルスの感染拡大により、自粛のお正月を余儀なくされた2021年の幕開け。皆さんはいかがお過ごしでしたでしょうか?
帰省の自粛、神社への参拝の自粛。コロナ渦での生活に慣れてきていたとはいえ、自粛生活がお正月をこれほどさみしくさせるのかと痛感しました。
終息し、来年にはきっと元のような新年が訪れることを願っています。
そんな不安がつきまとった新年でも、明るく楽しく充実した年末年始をお過ごしだった訪問介護の利用者さんがいます。
それは森さんご夫妻。私は奥さんのヘルパーとして週2回訪問しています。
質素倹約をモットーとしている森さん。腰痛がしんどくてもシップを丸々1枚使わず、半分に切ってシップ代を節約。
水道・光熱費削減のためお風呂のお湯は掃除・洗濯・家庭菜園の水やりにまで利用し、日の入り後はテレビも消してなるべく早く就寝するという生活をずっと続けています。
年始最初の訪問の際、私は森さん夫婦に問いました。「どんなお正月でしたか?」。
皆がパっとしないお正月を過ごしているとき。きっと森さんはマイペースで充実した生活を送っていたに違いないと思ったからです。
するとやっぱり明るい答えが返ってきました。
森さんは「コロナは節約にうってつけだったわ」とおっしゃって、続けて旦那さんも「買い物にいつもより頭を使った。認知症予防になった」と笑顔で話されたのです。
まず奥さんは、毎年帰省してくる子供と孫をもてなす手間と諸費が省けたとのこと。孫たちとはビデオ通話をしたとニコニコ。
クリスマスプレゼントやお年玉代わりの図書カードは、一括で郵送して送料を省いたようです。
旦那さんの頭を使った買い物というのはおせちでした。これも孫たちが来ていたときは見栄えのいいものを奮発して買っていたけれど、今回は2人だからなんでもよかったそうです。
12月31日の夕方、スーパーへ行って総菜売り場で破格のおせちをゲットしたそう。「何件かスーパーを回ったから運動にもなって一石二鳥!」と満足げ。
ちなみに今年は神社に行くこと自体を中止にして、貯金箱にお賽銭したあと、自宅の神棚にてお参りしたそうです。
森さんご夫婦はお2人とも顔色もよくとてもお元気。お正月早々、元気をもらった初仕事でした。
漫画・コラム:藤木 なみき
こちらもおすすめ
新着記事