災害へ備えることの大切さを深く再認識した東日本大震災。あれから今年で10年です。
災害大国の日本では防災対策が欠かせず、特に一人暮らしの高齢者はいざというときの備えがとても重要になります。
訪問介護のある利用者さんは、そんな心配をするとても優しい自治会の副会長です。
2011年3月11日に起こった東日本大震災。
最大震度7、マグニチュード9.0の揺れは、多くの被害をもたらし大勢の命を奪いました。
なくなられた方々やそのご遺族様方に心よりお悔やみ申し上げます。
東日本大震災は、国内に衝撃を与えるとともに防災意識の大切さを人々に思い知らせてくれました。
私は実は阪神・淡路大震災の被災者なのですが、皮肉にも東日本大震災のニュースを受けて災害対策用品や備蓄が家にまったく足りないことに気付き、スーパーに走ったのを覚えています。
毎日が穏やかだと防災意識が薄れてしまうのですね。
高齢者の皆さんも、災害対策に取り組んでいます。
家族が近くに住んでいる方もそうでない方も、一人暮らしの方はいざ地震や津波が来たその瞬間は1人かもしれません。
足腰の悪い方などは、特に災害時の緊急対応に余念がないといった印象です。
漫画の話は、私と同じく訪問介護事業所でヘルパーとして働いている友人に聞いたものです。
友人は自治会の副会長さんの家にヘルパーとして入っていますが、副会長さんは一人で暮らす高齢者の暮らしを支えています。
その方は心臓に持病があるにも関わらず、近所の一人暮らしの高齢者に防災グッズの準備をする手伝いをしていました。
田舎で若い人が数えるほどしかいないその地域では、高齢者同士で助け合うしかないのです。
「日ごろ忘れがちだが、災害はいつ来てもおかしくない。何事も準備と確認が大事」と、ヘルパーにも教えてくださるのだそう。
防災の基本セットがちゃんとリュックに入っているか、家具や割れ物に耐震対策がなされているかなど、アンケート形式で情報取集しているとか。
地域の輪からはぐれている世帯は1件もないそうです。
高齢者の生活は穏なようでいて、見えないリスクが数多く隠れています。災害時ともなればなおさらです。
東日本大震災から10年のいま、防災について親族で一緒に考え、準備する機会を持たれてはいかがでしょうか。
漫画・コラム:藤木 なみき
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