統合失調症の方は、幻聴や幻覚に悩まされていることがあります。
そんな言動に慣れているはずの精神科病院の介護士も、患者さんの一言に「もしかして本当……?」と不安になることが……。
統合失調症の患者さんは、幻聴・幻覚などの症状に悩まされていることがあります。
ある程度の自覚がある方もいれば、まったくない方もいらっしゃいます。
自覚がある方からは、「幻聴でこんなことを言われるんだけど……」と相談されることも。
例えば「あの人を殴れ」とか、「それを壊しちゃえ」とか、自分ではやりたくないけれど幻聴の言うことを聞かないといけない気になるそうです。
周りの人が化け物のように見えたり、大事な物が落ちているのに拾えなかったり、自分を殺しにくる人を見てしまう方もいます。
看護師・介護士は患者さんのそんな症状に慣れていますが、本当に幻覚なのか不安になることも……。
ふとしたときに、じーっと私を見つめてくる患者さんにどうしたのか尋ねると、「今日は、いつもおんぶしてる子はいないの?」……と。
もしかして幼くして亡くなった祖先の霊……?と、ドキッとしてしまいました。
きっと幻覚だろうと思いましたが、「本当に見えないものを見ることができるのかも。それなら守護霊?悪霊?」と不安になった出来事でした。
幻聴・幻覚といっても、本人には実際に聞こえて見えているんです。
当人はどれだけ怖いのだろうかとよく同僚とも話しますが、私たちの見ている世界はどこまで本当なのだろうと、考えさせられてしまいます。
幻聴・幻覚には、否定も肯定もせず対応するのがセオリーです。患者さんにとっては紛れもない現実なのですから。
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