利用者さん宅の掃除はヘルパーの仕事のひとつ。
当然ですが、高齢者それぞれのお宅にも個性があるようで……訪問介護のヘルパーがちょっとだけ困ったお部屋のタイプとは?
秋になり、だんだん涼しくなってきました。
若いうちはついつい食べ過ぎてしまうこの季節ですが、食が細い高齢者も多くて心配になってしまいます。単に自分と比べてしまっているからかもしれませんが……。
自分の親族だけでなく、道行く高齢者の方々に対しても「しっかり食べていつまでも元気でいて欲しい」と、ついついそんなふうに思ってしまいます。
さて、話は変わりますが、ヘルパーの仕事をしているとたくさんの高齢者のご自宅を訪問する機会があるものです。すると、特にお一人暮らしの方はそれぞれの生活に個性があると気付きます。
食生活や趣味など個性はさまざまですが、ご自宅の整頓具合もそのひとつ。
訪問介護を利用する高齢者には心身の問題などもあります。そのため一概には言えませんが、部屋が片付いているかどうかは若者と同様で、性格によるところが多いと感じます。
生活支援で「掃除のみ」であれば、ヘルパーの仕事は、ホコリとり、掃除機がけ、トイレ・風呂掃除といったところ。
家を整頓されている利用者さんの場合は、ヘルパーが来る前にすでに見える部分の掃除を済まされていることが多々あります。
「もうトイレはやったからね」「低いところのホコリはとってあるよ」など、とにかくヘルパーのやることが少なく、もらった45分が必ず余ってしまいます。
ちょっともったいない気もしますね。
そしてその反対の場合は、45分では間に合いません。
ホコリは無限に落ちてくるのでホコリとりだけで5分以上分はかかり、掃除機がけをしようと思ったらごみパックがパンパンなので、まずパックの掃除から始めなければなりません。
また足元に散らばる生活雑貨を退けながら掃除機をかけるので、さらに時間がかかります。
「適当でいいよ!」とたいていの利用者さんはにこやかに言ってくれるのですが、掃除機を握るとやはりヘルパーとしては「ここまではやりたい!」という欲が出てしまうんですよね。結局少し時間がオーバーしてしまうというわけです。
しかし、いろいろな家があり、そしてそこにいろいろな利用者さんがいるから、私たちヘルパーは成長できるんです。
どの方にも住みよい環境で長生きしてほしいですね。
漫画・コラム:藤木 なみき
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