1月31日は何の日かご存じですか?
「生命保険の日」や正月の終わりの日である「晦日正月(みそかしょうがつ)」だけでなく、1月31日は「愛妻の日」でもあります。
ある日、訪問介護事業所にかかってきた一本の電話。男性の利用者から「自費サービスを使いたい」との問い合わせでした。
愛妻の日にぴったりの、素敵なご夫婦のエピソードです。
2022年になってもう約2カ月が経ちました。年明けには、「令和4年……もう令和4年かぁ!」などという話を、訪問介護の訪問先で何度も何度もしたものです。
本当に1年ってあっという間に過ぎてしまうものなんですね。年々そのスピードが早くなっていく気がしてなりません。
さて、1月31日が「愛妻の日」であることを皆さんご存知でしょうか? 1がアルファベットのI(アイ)。31日がサイで、愛妻の日。
最近の訪問で、そんな素敵な日を連想させるような夫婦愛を感じる出来事がありました。
旦那さまはお一人暮らし。半身麻痺があり電動車椅子を利用しています。複数のヘルパーが協力してその生活を支えているのですが、ある時ご本人から事務所に電話が。
「妻にプレゼントする花を買いたいので花屋に行きたい。自費サービスを利用できないか」との申し出です。
基本、訪問介護の買い物同行サービスで行ける場所は「日常生活に必要最低限のもの」が買えるところのみ。
もしかしたら「花は生活に絶対必要」という人もいるかもしれませんが、「日常生活に必要最低限のもの」とは定義されていません。
そのため、自費での買い物同行を依頼されたというわけです。
その利用者さんは、バリアフリーな場所であればお一人で行くことができますが、近くの商店街の花屋は車椅子で通行するには障害だらけ。同行しなければ危ないような道のりです。
自費サービスを利用されてまで奥さまのためにバラを買いたい、という気持ちが伝わりました。
その奥さまは、介護施設で暮らしています。脳梗塞がきっかけで、ほぼ寝たきりの生活となってしまったからです。
後日またサービスに入らせていただいた際、施設での奥さまのご様子を聞かせていただきました。
普段あまり発語できないのに、花を手にすると笑って「ありがとう」と仰ったそう。
離れて暮らす奥さまへの心のこもったプレゼント……何て素敵な旦那さまでしょうか。
ヘルパーとして携わることができて、本当に良かったと思える出来事でした。
漫画・コラム:藤木 なみき
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