老老介護をしているあるご夫婦。旦那さんは寝たきりで、介護者である奥さんは腰を痛めている様子です。
ショートステイの利用を開始することにしましたが……。
介護が必要な高齢者とそのご家族の強い味方、ショートステイ。
しかしなかなかサービス利用に踏み切れず、やっとのことで利用を開始したという方も少なくありません。
例えば、脳梗塞から寝たきりの生活となったご主人を一人でみてきた奥さま。夜間にご主人が大きな声を出すようになり、不眠不休の介護が続いていました。
ついには体力の限界を感じてショートステイの利用を決断。利用を開始したものの、知らない場所で一人寝泊まりする旦那さまをとても心配されていました。
最初は「忘れ物があった」と、特に必要でもないタオルをショートステイ先まで持って行ったり、朝になると「ちゃんと寝ましたか」「何度もすみません」と電話をかけたり。
実はこういったご家族の心配は非常によくあります。おおむね5組に1組といった割合でしょうか。
ところがご家族の不安をよそに、利用する方は結構あっさりと平穏に過ごしていらっしゃいます。
ショートステイの利用が複数回になると、「○○さん、いらっしゃい」「今日は私が夜勤ですよ」などと職員が声をかけ、会話が弾むことも。
ショートステイ最大のメリットは、ご家族の介護負担の軽減です。介護がしんどい、でもがんばらなくちゃ、でも……と悩んでいるうちに心身ともに疲れてしまい、体調を崩されたご家族を幾人も見てきました。
ショートステイは在宅介護をするご家族のレスパイトに必要不可欠。いつでも利用できるよう、日ごろからケアマネジャーさんとの交流・情報交換は大切にしておきましょう。
通常のショートステイ以外には、小規模多機能型居宅介護にも泊りの機能があります。泊り・通い・訪問のサービスを一体的に提供するので、職員と信頼関係を持ちやすいこともメリットです。
気になる方はケアマネジャーに相談してみてくださいね。
漫画・コラム:藤木 なみき
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