ヘルパー協会、訪問介護の報酬増や休日加算の新設を要請 「人材確保は待ったなし」

社保審・介護給付費分科会:6月25日撮影

来年4月の介護報酬改定に向けた議論を進めている国の審議会(社会保障審議会・介護給付費分科会)は3日、関係団体を招いて意見を聞く公開ヒアリングを実施した。【Joint編集部】

トップバッターで発言したのは日本ホームヘルパー協会。強調したのはやはり人手不足にあえぐ事業所の窮状だ。

青木文江会長は「危機的状況。求人をしても応募がない。現任のヘルパーは高齢化が顕著。養成研修には人が集まらない」と改めて問題を提起。「人材確保は待ったなしだ。事業所の経営に直接かつ甚大な影響を及ぼし、利用者の不利益に直結する。地域包括ケアシステムの崩壊にも繋がる大きな社会問題だと受け止めている」と語った。

そのうえで、訪問介護の基本報酬の引き上げを強く主張。「人材確保や雇用の継続に繋がる給与設定ができる報酬を」「全産業平均以上の給与で常勤雇用ができる報酬を」などと訴えた。現行の処遇改善加算、特定処遇改善加算については一定の効果を認めつつも、結果として事態を改善するまでには至っていないと指摘した。

第181回社会保障審議会介護給付費分科会資料

青木会長はあわせて、訪問介護の報酬に「休日加算」を新設することも要請。「ヘルパーの多くは家庭や子供があり、大半は土日祝日の休みを希望している。サービス提供責任者はシフト調整に苦慮し、土日祝日に対応する常勤職員の負担は重くなっている」と理解を求めた。

このほか、新型コロナウイルスの影響を踏まえた支援策の強化も要請。利用者の状態把握、安否確認、フォローなどを電話で行った場合の特例報酬の算定を、通所介護と同様に認めることも求めた。

提供元:介護のニュースサイトJoint

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