高齢者の介護保険料、全国平均が初の6千円超に 前期から微増

厚労省

介護保険は今年度から第8期の計画期間に入った。高齢者の保険料はどれくらい上がるのか? 厚生労働省は14日、全国の市区町村の基準額をまとめて公表した。【Joint編集部】

それによると、第8期の介護保険料基準額の全国平均は6014円。制度創設以来初めて6000円を上回った。高齢者にかかる負担は一段と重くなる。

第8期介護保険事業計画期間における介護保険の第1号保険料及びサービス見込み量等について

ただ、5869円だった第7期からの上昇幅は145円(2.5%)とそう大きくない。

第8期で基準額の引き上げに踏み切った市区町村は48.6%。一方で引き下げは15.2%、据え置きは36.2%となっており、この2つで全体の半数を超えている。

厚労省の担当者は、基準額の引き上げを実施しなかった市区町村が多かった理由について、「介護給付費の伸びが想定より抑えられている。高齢者の要介護認定率が低く留まっていることが大きい。要因の詳しい分析はこれからだが、介護予防の取り組みが影響した可能性もある」と説明。「新型コロナウイルスの感染拡大の影響を踏まえ、より慎重な判断を下した市区町村もある。準備金の取り崩し額も第7期より増えた」と述べた。

第8期の基準額を市区町村ごとに高い順でみると、東京都の青ヶ島村が9800円、秋田県の五城目町が8300円、福島県の葛尾村が8200円。逆に低い順でみると、北海道の音威子府村と群馬県の草津町が3300円、東京都の小笠原村が3374円となっている。高低差は最大で6500円だった。

基準額を1000円ごとにグループ分けすると、5000円台が49.4%、6000円台が36.3%、4000円台が10.2%。この3グループで全体の95.9%を占めている。

制度スタート時、第1期の基準額の全国平均は2911円だった。今回の6014円はその2倍超にあたる。上昇は今後も続く見通しで、厚労省は2025年度の全国平均を6856円と見込んでいる。

提供元:介護のニュースサイトJoint

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