厚生労働省は19日、要介護1と2の高齢者に対する訪問介護、通所介護を市町村が運営する「総合事業」へ移管する構想について、2024年度に控える次の介護保険制度改正で実施しないことを正式に決めた。【Joint編集部】
居宅介護支援のケアマネジメントで利用者負担を新たに徴収し始める構想も、同様に見送ることを正式決定した。
19日に開催した社会保障審議会・介護保険部会で、こうした考えを記した意見書(案)を提示。委員から大筋で了承を得た。どちらの構想も、「第10期計画期間の開始(2027年度)までの間に結論を出す」との方針で一致した。2030年、2040年と膨張を続けていく介護費を社会全体でどう支えていくか、という問題意識がベースにある。
この日の会合では、どちらの構想にも委員から早期の実施を求める声があがった。一方、介護現場の関係者らは引き続き抵抗していく姿勢を崩していない。「2027年度までに結論」というロードマップが決まり、今後の論争は更に激しさを増すことになりそうだ。
関連記事
新着記事