大きな一軒家に住む訪問介護の利用者さん。冬場の夜は特に冷え込むそうで電気毛布が欠かせません。でも特に高齢者は電気毛布の使い方に少し注意が必要なんです。
ヘルパーにアドバイスを受けて使い方を変えてみると……思わぬメリットも?
寒さが厳しい季節には、利用者さんのお宅で“あること”を確認します。それは、暖房器具で室温を適温に保てているかどうか。
特にひとりで家にいるような方は、暖房を最小限に抑えようとすることが少なくありません。「誰にも迷惑かけてないし」といった理由のほか、電気代や灯油代がもったいない、服を着れば温かいなどとおっしゃる方もいます。
ですが、ヘルパーとしては利用者さんの体調面が心配です。訪問するたびに室温を確認し、もし寒ければ暖房器具を適切に使用しているかをチェック。注意すべきことがあればその都度声を掛けています。
山の中の大きな一戸建てで一人暮らしをしている利用者さんは、「いくら暖房をつけてもなかなか暖まらない」と日々悩んでいました。
代々受け継がれてきた土地と家屋を引き継いだはいいものの、子どもも孫も別の場所に住んでいるために大きなお家を持て余しているようです。
夜になると特に冷えるらしいので、「夜は眠れていますか?」と聞くと、「寒いから朝まで電気毛布をつけて寝ているわ~」とのこと。
しかし実は電気毛布を一晩中つけておくのは危険なんです。
朝まで電気毛布を高温の状態でつけていて、汗をかいた皮膚が荒れてかぶれてしまう方はよくいます。皮膚科の塗布薬で治りはしますが、細菌感染があると怖いので電気毛布の長時間使用には注意が必要です。
利用者さんに「一晩中は危ないですよ。低温やけどになることもあるので…」と伝えると、とても驚いていました。
翌週また利用者さん宅を訪れると、「電気毛布にタイマーがついてるって知らなかった!」「タイマーを寝入るくらいの時間にセットしてる」と嬉しそう。また「電気代も節約できていいわ~」と満足そうでした。
冬場は適切に暖房器具を使用することで快適に過ごしてほしいと思います。
漫画・コラム:藤木 なみき
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