高齢者が無料でタクシーを利用する方法は?助成制度や利用方法を解説

高齢者が無料や低額でタクシーを利用する方法を紹介するっポ。

通院や買い物をするための移動手段がない、年金生活で移動にあまりお金をかけられないなど、移動手段に悩みを持つ高齢者は少なくないかもしれません。
もし無料でタクシーが利用できたら便利ですよね。ここでは高齢者が無料や低額でタクシーを利用する方法や、電車やバスなどの交通機関を低額で利用できるサービスなどについてご紹介します。

高齢者が無料や低額でタクシーを利用するなら

高齢者が無料や低額でタクシーを利用できる方法には、主に自治体による助成制度があるっポ。

介護が必要になったり移動が困難になったり……高齢者になると外出の移動手段が限られてしまうことがあります。そんなときにタクシーを無料で使えたら便利ですよね。

高齢者がタクシーを無料もしくは低額で利用できる方法は、主に市区町村による運賃の助成です。市区町村により助成の内容は異なりますが、まずはどんな助成があるのかいくつかの自治体の例をみてみましょう。

※助成内容は2024年1月時点の情報です。詳しくは各自治体のホームページ等でご確認ください。

市区町村 福島県二本松市
タクシー料金の助成内容 「高齢者無料乗車証」の提示で、市内のバス・デマンドタクシー等の運賃が無料
対象者 75歳以上の二本松市民
詳細URL 高齢者公共交通運賃無料化事業

 

市区町村 山梨県南アルプス市
タクシー料金の助成内容 初乗り運賃(普通タクシーの範囲内)の補助券/月1~2枚
対象者 南アルプス市内に住民登録をしている、申請年度で75歳以上になる方
詳細URL 高齢者タクシー利用助成回数乗車券について

 

市区町村 広島県広島市
タクシー料金の助成内容 要支援者:2,500円/年 要介護者:5,000円/年
対象者 毎年9月1日に広島市内に住所がある65歳以上の要支援者または要介護者
詳細URL 要支援・要介護高齢者外出支援交通費助成
市区町村 愛知県愛西市
タクシー料金の助成内容 タクシー基本料金とお迎え料金の助成/年間24回分(居宅と公共施設または医療機関との間でタクシーを利用したとき)
対象者 ・65歳以上の一人暮らし高齢者
・65歳以上の高齢者のみの世帯の方
・80歳以上の方
詳細URL 高齢者福祉タクシー料金助成
市区町村 千葉県長生郡長柄町
タクシー料金の助成内容 1,000円券/月4枚(年間最大48枚) 人工透析を受けている方:1,000円/月12枚(年間最大144枚) ※1回の乗車につき3,000円まで利用可能
対象者 ・75歳以上の方
・65歳以上の方(条件あり)
・自動車運転免許証を自主的に返納した方 など
詳細URL 高齢者等外出支援タクシー利用助成制度
市区町村 埼玉県比企郡嵐山町 
タクシー料金の助成内容 500円券/年24~48枚 ※1回の乗車につき複数枚の利用が可能
対象者 ・町内に居住する3月31日現在満68歳以上の方
・運転免許証を持っていない方
詳細URL 高齢者外出支援タクシー助成券の交付申請について
市区町村 神奈川県厚木市 
タクシー料金の助成内容 400円券/年度16~28枚 ※1回の乗車につき複数枚の利用が可能
対象者 ・市内在住の年度内85歳以上の方
・市内在住の年度内70~84歳かつ運転免許を持っていない方
・市内在住の要介護4・5の方
詳細URL 令和5年度高齢者タクシー助成事業のご案内
市区町村 新潟県上越市  
タクシー料金の助成内容 150円券/月5枚(年間60枚) ※1回の乗車につき複数枚を利用可能
対象者 ・75歳以上の一人暮らし高齢者
・65歳以上の高齢者世帯に属する75歳以上の方 など
詳細URL 高齢者外出支援助成事業
市区町村 山梨県甲府市 
タクシー料金の助成内容 利用券:基本料金分/月2枚(1往復分 対象範囲は通院・入退院時の自宅と市内病院との間)
対象者 65歳以上の高齢者で次の要件すべてを充たす方
・一人暮らし、または高齢者のみの世帯に属している
・要介護4・5で、移動の際は常に車椅子を使用している
・市民税非課税
・在宅心身障害者タクシー利用料金助成事業等の利用者でない
詳細URL 外出支援サービス(タクシー基本料金の助成)

自治体によるタクシー料金助成の申込方法と注意点

高齢者が利用できるタクシー運賃の助成について、大まかな手続き方法や注意点を紹介するっポ。

高齢者が無料や低額でタクシーを利用できる助成制度の内容や申し込み方法は市区町村により異なりますが、大まかな流れや注意点は以下になります。

タクシー料金助成の申込方法

高齢者が無料や低額でタクシーを利用できる方法をお探しなら、お住いの市区町村でタクシーの助成があるかどうかをホームページや役所窓口で確認してみてください。基本的に住民票のある自治体以外の制度には申請することができません。

タクシーだけでなくバス代を助成してもらえる制度や、同じ券でタクシーもバスも利用できる制度のある自治体もあるので、併せて確認してみてください。

利用するためには、年齢や要介護度、運転免許証の有無などの条件を満たしている必要があります。
条件を満たしているようでしたら必要書類等に記入をして提出します。免許証、保険証、マイナンバーカードなどの本人確認書類といった必要な持ち物も事前に確認しておきましょう。

タクシー料金助成の注意点

タクシーの運賃を助成する制度は、市区町村により利用できる金額に限度があります。
1回あたりの乗車である程度大きな金額の助成を受けられる自治体もあれば、利用できるのは300円や500円分などの券を1回あたり1枚のみ、または利用した額の半額を助成するという自治体もあります。

また、提携するタクシー事業者しか利用できない、本人以外は使用できない、有効期限がある、冊子から券を切り離すと利用できないなどの注意事項がある場合もあるので、あらかじめ確認しておきましょう。

高齢者が利用できるその他の交通サービス

ここでは高齢者の移動で利用できるその他のサービスを紹介するっポ。

高齢者が無料や低額で利用できる移動サービスは他にもいくつかあります。

・電車代やバス代の助成・割引
・介護保険を利用した介護タクシー

電車代やバス代の助成・割引

高齢者の電車代やバス代が助成されるものだと、たとえば東京都では、都内に住所がある70歳以上の方を対象にシルバーパスを発行しています。
シルバーパスは都内のバスや都営地下鉄の一部を、住民税非課税の方なら1,000円の負担金で1年間利用できるものです。住民税課税の方は20,510円ですが、1か月あたり約1,700円なのでかなりお得といえるでしょう。

市区町村単位の制度であれば、高齢者1人につき1枚100円などのバス利用助成券を数千円分程度もらえることもあります。

また、各鉄道会社などが独自に高齢者を対象に割引サービスを実施していることがあります。たとえば銚子電鉄では、運転免許証を自主返納した方に対して普通運賃が50%引きです。

お住いの都道府県や市区町村に公共交通機関の運賃を助成するサービスがないか、また普段よく利用する路線があれば運営会社による高齢者の割引制度がないか確認してみるとよいでしょう。

介護保険を利用した介護タクシー

要介護1以上の認定を受けている方であれば、介護保険サービスの「通院等乗降介助」を利用できます。
メーターや時間による料金と片道100円程度の介護サービス費はかかりますが、移動に介護が必要な車椅子などの方でも安全な移動が可能です。
ドライバーが介護職員初任者研修以上の介護資格を持っていることも、安心材料のひとつでしょう。

介護タクシーについて詳しくはこちら

高齢者が無料や低額でタクシーを利用する方法は窓口で相談を

移動の手段が少なく通院や買い物を不便に感じる方や、年金暮らしでできるだけ交通費を節約したい方も少なくないかもしれません。
そのような高齢者に向けて、多くの自治体ではタクシー代や電車・バス代を助成する制度を設けています。
まずはお住いの市区町村のホームページや役場窓口、地域包括支援センターなどで、利用できる制度がないかをぜひ確認してみてください。

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著者:ハートページナビ編集部

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