今年は平年より遅い桜の開花でしたね。天気の悪い日が多くなかなかお花見日和には恵まれませんでしたが、桜の花が咲いているだけで散歩も楽しくなるものです。
ある高齢者も桜を見に公園に出掛けましたが、春の陽気に誘われて……。
季節が変わり、暖かくなってきました。寒い冬に身を縮こませていた高齢者の皆さんも少しずつ外出の回数が増え、活動的になっているように思います。
特に一人暮らしの男性利用者さんは、同世代の女性と比べて外出回数が少なめです。
外出の準備が面倒だという理由がほとんどですが、用もないのに散歩に出るのが億劫という方もいらっしゃいます。
医師から指導があってやっと……とか、家族に言われて重い腰を上げるといったケースも少なくありません。
そんな外出嫌いの方も、春には進んで外に出ます。なんといっても桜が咲いているからです。
桜の季節はひとときだけ、春時雨が降ったら桜はすぐに散ってしまいます。高齢者の皆さんはそのことを十分ご存じなので、その自然美をより堪能したいと思うのかもしれません。
そんな桜が見ごろだった日、道行く人に助けられたという男性利用者さん。転倒や急変で助けられたのかと思いきや、そうではありませんでした。
桜を見に行こうと水筒を持って公園に出かけると、ベンチでいつのまにか少し眠ってしまい、通りすがりの人に「大丈夫ですか?」と声を掛けられたんだとか。
杖で体を支え、それに突っ伏すように寝ていたそうなので、周りから見たら体調が悪いように見えたのかも、とのこと。
「あのまましっかり眠っていたら冷えて体調を崩すところだった」と、声を掛けてくださった方にとても感謝していました。
「公園では子供たちが泣いたり笑ったりしながら遊んでいる姿がほほえましかった」「桜を見に行っただけだったけど、ほどよい疲れとともに楽しい思い出ができた」と、楽しそうに笑っていました。
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