2040年までに健康寿命を男女とも3年以上延伸させて75歳以上とする − 。これを目標とする方針を厚生労働省が28日に打ち出した。
この分野の専門家などでつくる有識者会議の提言を受けて決めた。今年夏にまとめる新たな成長戦略や「健康寿命延伸プラン」などに反映させ、政府全体の目標として掲げていく考えを示している。
2016年の時点で健康寿命は男性が72.14年、女性が74.79年。平均寿命との差は男性が8.84年、女性が12.35年もあり、この短縮が大きな課題となっている。
厚労省は今後、高齢者らが集まって体を動かす“通いの場”の大幅な拡充や、自立支援の取り組みを促す介護報酬のインセンティブの強化、認知症予防の推進などに力を入れていく構えだ。
目指すゴールは健康寿命を男女とも3年伸ばすこと。2040年までに男性を75.14年、女性を77.79年とする目標を明確に定めた。仮にこれまでと同じトレンドで2040年まで推移していった場合、男性は2.23年、女性は2.35年しか延伸しないという。
健康寿命は現在、厚労省の「国民生活基礎調査」により3年に1度のペースで都道府県ごとに把握されている。有識者会議は今回、要介護2に至る前の期間を健康寿命の“補完的指標”として用いることも提言。これにより、市町村ごとのデータを毎年きめ細かく把握できると説明した。
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