新型コロナウイルスの感染拡大に伴う介護サービスの運営基準などの特例をめぐり、厚生労働省が5日に公表した新たなQ&A(第20報)− 。事業所がワクチン接種に関与する際のルールを規定するもので、通所介護や通所リハビリテーションについても触れられている。【Joint編集部】
「通所系サービス事業所で高齢者のワクチン接種を実施する場合、介護報酬の取り扱いはどうなるのか?」
厚労省はこの問いに、「ワクチン接種に伴う業務は介護保険サービスとして提供されているものとし、予めケアプランに位置付けられた提供時間内で介護報酬を算定して差し支えない」と回答。他の予防接種などは保険外サービスとして整理しているが、それとは異なる運用をする意向を示した。「重症化リスクの高い高齢者に迅速に実施する必要がある」などと説明している。
介護保険最新情報のVol.963で自治体、現場の関係者に周知した。
一方、補助金を財源とする委託費が市町村などから支払われている場合は従来通りだ。ワクチン接種に伴う業務は保険外サービスとして提供されたとみなされる。Q&Aには、「保険外サービス通知に則った対応が必要となるが、特例的に、ケアマネジャーがケアプランにこの情報を記載することは不要とする」と記された。
厚労省は今回のQ&Aで、ワクチン接種を通所系サービス事業所で実施する場合の送迎にも言及。「利用者宅と事業所との間の送迎は、介護保険サービスとして提供されているものとし、介護報酬を算定して差し支えない」と明記した。
Q&Aではこのほか、
○ ワクチン接種の日に通所系サービスを利用する予定がない利用者の取り扱い
○ 通所系サービス事業所がサービス提供中にワクチン接種会場まで送迎するケースの取り扱い
○ 通所系サービス事業所がサービス提供前後の送迎中に、ワクチン接種会場を経由するケースの取り扱い
などについても詳しく書かれている。
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