自民党の厚生労働部会は25日、認知症の当事者の尊厳を持った生活を支えるための「認知症基本法案」を了承した。【Joint編集部】
今国会に提出される見通し。調整にあたった関係者は会合後、「与野党で足並みを揃えてなんとか成立を図りたい」と話した。
この「認知症基本法案」は、超党派の議員連盟が検討を進めてきたもの。認知症施策の基本理念として、
○ 全ての認知症の人が基本的人権を享有する個人として、自らの意思によって生活を送れるようにする
○ 認知症の人の意向を十分に尊重しつつ、良質かつ適切な保健・医療・福祉サービスを切れ目なく提供する
○ 認知症の人のみならず家族らに対する支援により、当事者が地域で安心して生活を送れるようにする
などを掲げている。
国や自治体には、こうした基本理念に沿った施策を計画に基づいて展開する責務を課す。推進すべき施策としては、意思決定の支援や権利の保護、バリアフリー化、各種サービス提供体制の整備、社会参加の機会の確保、研究の推進などをあげている。
田村憲久元厚生労働相は部会の冒頭挨拶で、「何年もかけてやっとここまで来た。(基本法案への)ご理解を頂ければありがたい」と広く協力を呼びかけた。
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