100均には、実は介護で使えるアイテムも多数販売されています。
DAISO(ダイソー)、Seria(セリア)、Can Do(キャンドゥ)などの100円ショップにはあらゆるグッズが並び、そのなかには介護で活用できるアイテムも。
介護用品に高額なイメージを持っている人も多いかもしれませんが、高齢者が暮らしやすくなったり家族の介護負担を軽減したりするアイテムは、100均でもそろえることが可能です。
介護に使える100均グッズを目的別に15個紹介するっポ!
参考にしてね。
100円で介護グッズが買えるならうれしいわ。
100均はどんな商品でもお得なイメージがあるかもしれないっポ。
でも割高になる可能性もあるから注意してね。
「こんなのも100円で売ってる!」ってつい買っちゃうのよね。ダメなのかしら。
100均には、介護用に使える商品が数多く販売されています。
なかでも介護の必需品といえは、ビニール手袋やキッチンパックなどの消耗品です。
例えば、使用済みのオムツは新聞紙などに包み、キッチンパックに入れてから捨てると臭い防止になります。
100均なら、手袋もキッチンパックも100枚以上入っているものが100円で販売されているのでお得です。
一方、100均にある排せつ介助に必要なお尻ふきシートは、タイプによって薄手なことも。
1枚あたりの単価は安かったとしても、1回に何枚も使用しなくてはいけないようだと、結果的に割高になる可能性も否定できません。
お尻ふきシートは、ホームセンターやネットショップのほうが安い場合もあるため、いろいろなメーカーを試してみるのがおすすめです。
このように、100均商品の中にはお得なアイテムとそうでないものもあるため、価格や性能を比べて購入するのが100均の賢い利用方法といえるでしょう。
100均には、消耗品以外にも介護におすすめの商品がたくさんあります。
目的別に選んだ15アイテムを紹介しましょう。
高齢者にとって食事は楽しみのひとつ。100均アイテムを利用すれば、食事もおいしくなるかもしれないっポ。
どんな介護向きの食事用グッズがあるのかしら?
100均には、さまざまな種類のトレーニング箸が販売されています。
子ども向けの商品ですが、高齢者でも使用可能です。
筋力低下やまひによって、箸がうまく使えなくなる高齢者も少なくありません。
しかし、すぐにスプーンやフォークを使用することは、ADL(日常生活動作)の低下を招く恐れがあります。
なにより、本人の自尊心を傷つけてしまう可能性も高いでしょう。トレーニング箸を使えば、箸を使って食事を楽しめます。
100均には、シリコン素材や握りやすい形状の介護用スプーンが販売されています。
そのほか、サイズが小さかったり口に入れやすかったりする赤ちゃん用のスプーンなどもあるので、種類は豊富です。
本人が使いやすいスプーンを見つけてみましょう。
うずまきグリップは本来、鉛筆に巻き付けて使用する文房具ですが、鉛筆だけでなくスプーンやフォーク、歯ブラシにも装着できます。
握る力が弱い高齢者でも握りやすくなるため、介護用としてもおすすめです。
ペットボトルのふたを外して取りつける、ストロー付きのキャップです。
ワンタッチでふたが開くため、握力が弱い高齢者でも簡単にペットボトルの水を飲むことができます。
ペットボトルのサイズにかかわらず使用できるのもうれしいポイント。
倒してもこぼれないので、ベッドの上にも置いておけます。
外出や通院時の持ち運びにも便利なアイテムです。
清潔保持やリラックス効果のある入浴タイムにも、100均アイテムが便利だっポ!
100均ってほんとに何でもそろうわよね!
その名の通り、タオルで作られた帽子と手袋です。
高齢者は風邪をひきやすいため、入浴後は体を冷やさないよう急がなくてはなりません。そんなときに役立つのが、タオルキャップとタオル手袋です。
まず、浴室から出るタイミングでタオルキャップをかぶれば、髪の毛からの水のしたたりを防いでくれるため、着替えの際衣類が水に濡れません。
さらに、介助者がタオル手袋を使用すれば、ドライヤーをかけながらタオルドライができるので髪の毛を早く乾かせます。
加齢により抵抗力が下がると、さまざまな病気にかかりやすくなります。
なかでも水虫は、文京学院大の藤谷克己教授(公衆衛生学)が行った2016年の調査によって、「高齢者の6割以上が罹患している」と明らかになった感染症*です。
水虫の原因となる白癬(はくせん)菌は湿った場所を好むため、予防には足をよく乾かす必要があります。
足指パッドは、足の指に挟んで指を開くリラックスグッズですが、入浴後に足の指を乾かすのにも効果的です。
指の間をきれいに洗っても、湿ったままにしていると逆効果となるため、足指パッドを挟んでしっかり乾燥させましょう。
高齢者が安全に暮らすために役立つ100均アイテムもあるっポ。
100円で安全を守れるなら安いものだわ!
滑り止めシートとは、ラグやキッチンマットの下に敷いて使用するシートです。
好きなサイズにカットして使えるので、さまざまな用途があります。特に、介護現場では座布団の下に使われることが多い傾向です。
高齢者の中には、筋力低下や体の状態などによって座位を保てない人も少なくありません。
このシートを座布団の下に敷けば、イスからのずり落ち防止が期待できるため、車椅子を利用する人にもおすすめです。
汚れたら水洗いできるので、清潔を保てるのもうれしいポイント。
100均には、さまざまなサイズや形のクッションが並んでいます。クッションは、介護をするときにも役立つアイテムです。
例えば、座っているときに体が傾いてしまう高齢者には、筒形のクッションを椅子や車椅子の隙間に挟めば、姿勢を保持できます。
さらに、筒形のクッションを背中にかませれば、寝たきりの人の体位交換(寝返りを打たせること)にも使用可能です。
そのほか、クッションは関節拘縮の緩和にも使えるため、いろいろな用途があります。
なかには500円程度と若干高額なタイプのクッションもあるので、用途によって選びましょう。
高齢者の中には、薬を内服している人も多いのではないでしょうか。
一人暮らしの人はもちろん、家族と暮らしている人でも薬の管理は難しい傾向があります。
100均には、カレンダータイプのウォールポケットが販売されています。
クリアポケットの中に1回分ずつの薬を入れ、よく見える場所に掛けておけば、飲み忘れを防止できるため安心です。
横3列×縦7行の「週間タイプ」と、横7列×縦5行の「月間タイプ」があるので、飲む薬によって使い分けができます。
1日に複数回服薬する人は週間タイプ、1日1回だけ服薬する人は月間タイプがおすすめです。
高齢者は肌が薄く弱いため、腕や足を少しぶつけただけでも内出血や表皮剥離を起こしやすくなります。
もちろん、ぶつけないよう注意したりスキンケアをしたりは重要ですが、肌を露出しない工夫も必要です。
例えば、アームカバーやレッグウォーマーをつければ、ぶつけたときの衝撃を和らげることができます。
さまざまなカラーや柄ものがそろっているため、お好みのデザインを選べばワンポイントのおしゃれにもなるでしょう。
100均には、日々の介護を楽にするアイテムも販売されてるっポ!
100円で介護が楽になるだなんて!どんな商品かしら?
ドレッシングケースにお湯を入れれば、排せつ介助時に温水洗浄ができます。
本人がさっぱりするのはもちろん、陰部をゴシゴシとふかなくても汚れをお湯で流せるので肌を傷つけません。
自宅のトイレに温水洗浄便座がない場合でも、ドレッシングケースを使えば陰部を洗えるため、清潔を保てます。
プールスティックとは、水に浮くよう真ん中が空洞になっているポリエチレン素材のプール用遊具です。
これを適当な長さに切って車椅子のストッパーにかぶせると、弱い力でストッパーが掛けられるようになります。
ストッパーを握る必要がなくなるので、関節拘縮やまひがある人にもおすすめです。
カラフルで見た目も華やかになるうえ、水に強く汚れたら洗えるのもメリットでしょう。
カードリングは、単語帳をまとめたり鍵の保管に使用したりする文房具です。
100均には、金属製のものはもちろん、プラスチックタイプのカードリングも販売されています。
このカードリングをファスナーに取りつけると、ファスナーの上げ下げが楽になります。ジップアップの服だけでなく、バッグや財布につけても使い勝手がよくなるでしょう。
介護用品でおなじみのガーグルベースも、100均で販売されています。
ガーグルベースがあればベッド上でも口をすすげるため、寝たきりの人でも口腔ケアが可能です。
口腔ケアは、口腔内の清潔を保つだけでなく、嚥下(えんげ:飲み込むこと)機能を向上させたり誤嚥性肺炎などを予防したりする効果があります。
食事をおいしく食べるために必要なケアなので、積極的に行いたいものです。
なお、突然の嘔吐にも使えるため、ベッドに常備しておくのもよいでしょう。
寝たままでも水が飲めるよう作られた吸い飲みは、寝たきりの人の水分補給だけでなく、ベッド上での口腔ケアの際も使用可能です。
薬を飲むときにも便利なので、1つあると重宝します。
ペットボトルやコップよりも小さくて軽いため、高齢者自身が持ちやすいのもポイントです。
高齢者のADL向上を目指し、介護者の負担軽減を図るには介護グッズの使用が必要不可欠です。
100均には、介護で使える便利なアイテムが多数販売されているため、試してみてはいかがでしょうか。
お店によっては紹介したグッズを置いていない可能性もあるから注意事してね。
*梅雨入りは「水虫」の季節 高齢者の白癬菌保有率高く(産経新聞)
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