今年のお正月は皆さんどのようにお過ごしだったでしょうか? コロナの影響で自粛モードだった方も少なくなかったかもしれません。
ある訪問介護の利用者さんもそんな一人。担当のケアマネジャーが新年の挨拶で電話をしてみると……。
今年の正月こそは親族で集まろう!と思っていたのに、コロナの新株“オミクロン”のせいでまた新年の挨拶がオンラインになってしまったというご家庭も少なくないかもしれません。
今は、コロナだけでなくインフルエンザの流行時期でもあります。どうか体調にはお気をつけてお過ごしくださいね。
さて話は変わって、私の勤務する訪問介護事業所では、ケアマネジャーさんが利用者さんに毎年新年のご挨拶をします。
その中で、ちょっと気になる利用者さんがいるとケアマネさんから直接伺いました。
ケアマネさんの話によると、新年の挨拶をしても何だか伝わっていない様子で、ろれつも回っていなかったのだとか。
コミュニケーションが取りにくくなる、ろれつが回らなくなるといった状態は、脳梗塞の症状そのものです。
ケアマネさんは、「私は別件で行けなかったから、藤木さんが今日サービスに入るときに様子を見てきてほしい」と心配そうでした。
チャイムを押して出なかったらどうしよう、家の中で倒れているかも……などと緊張しながらその利用者さん宅を訪問。
すると、いつもと変わらない様子で、新年の挨拶も発語もきちんとされています。足元もしっかりとしていますし、体のしびれの訴えなどもありません。
何の問題もないように見られましたが、一応ご本人にケアマネさんから聞いた話を確認してみました。
するとずいぶんと考え込まれ、「ああ、あの時ね!」と明るく答えてくださいました。
「孫が新年に来てくれてね。お酒を置いていったから……弱いのに飲んじゃって酔っぱらってたんだよ」。
家族とはオンラインで新年会をしたそうですが、お孫さんはどうしても会いたいと一人で来てくれたんだとか。
玄関先だけのやり取り、しかも数分だったけれど、お孫さんは「顔が見られてよかった」と嬉しそうに帰っていったそうです。
そんなお酒なら飲まずにはいられませんよね。
「恥ずかしいね、こんな年で酔って電話に出るなんて」と仰っていましたが、ご無事なようで何よりでした。
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