朝が苦手な訪問介護の利用者さん。夕方にラジオ体操を始めたそうです。
いつものように公園でラジオ体操をしていると、視線を感じ……。
気温が下がってくると、どうしても動きたくなくなってしまいますよね。若い方でもそうなのですから、高齢者は体を動かすのがなおさら億劫になってしまいます。
しかし体を動かさずにいると、さまざまな困りごとが。
体重の増加、運動機能・下肢筋力の低下、さらには認知機能の低下にもつながってしまうかもしれません。
これらを予防するのがデイサービスで、高齢者の健康を維持しようと積極的なリハビリを行うなどの取り組みをしています。
しかし「保育園みたいでキライ」と自由を好まれる方も多く、残念ながらすべての要介護者がデイサービスに行ってくれるわけではありません。
そのような方は、自治体や老人会で行われているラジオ体操やグラウンドゴルフなどで健康維持をしています。
私が担当する訪問介護の利用者さんが暮らす地域では、ラジオ体操が積極的に行われていました。ですが利用者さんは「朝起きるのがつらい」「朝早く起きたら昼寝しちゃうから夜寝られない」と、朝のラジオ体操をなかなか続けられません。
でも運動不足は解消したいとのこと。近所で運動不足に悩む女友だちを見つけ、2人で夕方からラジオ体操を始めたそうです。
公園で2人きりでのラジオ体操。最初は恥かしい気持ちもあったようですがやってみると楽しかったそうで、毎日続いていました。
夕方のラジオ体操が日課になってきたある日、小学生が「なんでこんな時間にラジオ体操なの?」と話しかけてきたそう。
ありのまま「朝が苦手なんだ」と答えると、「私と一緒!」と笑顔の小学生。小どもとのふれあいが嬉しかったようで、利用者さんは笑顔でエピソードを話してくださいました。
思わぬところで生まれた世代を超えたつながりに、ちょっと笑ってしまうと同時にほっこりしたエピソードでした。
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