体調を崩して寝込んでしまったという訪問介護の利用者さん。回復しはじめると、体が冷えないように独自の健康法を開始する決意をしたようです。
でもその結果、ヘルパーはちょっと困ってしまうことに……?
高齢になってくると皆さん水分摂取を控えたり、節約を考えて暖房をつけしぶったりします。どちらも風邪につながりやすく心配です。
水分を摂っていないと、ただでさえ普段から湿潤しにくい状態の口腔内が乾燥し、のどでウイルス感染を起こしやすくなります。
さらに暖房をしぶっていると体が冷えて、引いた風邪が長引いてしまう。高齢者は冬中風邪をこじらせている方が実に多いのです。
私たち訪問介護のヘルパーも、訪問するたびに「こまめに水分を摂ってください」「暖房はつけてください」と声を掛けています。しかしなかなかその重要性を認識してもらえないのも現実です。
先日私が訪問した利用者さんは一人暮らし。ちょっと喉がイガイガするなと思ったら体調がどんどん悪くなり、ついには熱を出してしまったそうです。
「喉の痛みの時点で来てくれていたらよかったのに」と主治医に言われて後悔したと仰っていました。熱を出したときはとても心細かったとも言っていましたっけ。
風邪が良くなってきたころ、その利用者さんは1つ決心をされました。
いつまでもパジャマ姿でいたら寒さに体がついていけなくなってしまう。そうだ運動しよう、と。
確かにちょっとした風邪から免疫力が低下して、慢性的な全身の倦怠感が起きてしまう方も少なくありません。それを知ってか知らずか、まずは家の中の気になるところの掃除から。
体を温めるためにも適度に動ける掃除がいいと思ったのですね。
せっせと家の掃除や片付けを進めた利用者さん。最後にはヘルパーの仕事がなくなってしまうくらい、部屋はピカピカになっていました。
高齢者の皆さんの生活を支えるのが私たちヘルパーの仕事です。しかし、利用者さんに無理強いしたり、指示をしたりはできません。あくまで声掛け程度。
今回は水分摂取の大切さを利用者さんにわかってもらえました。気持ちが伝わったときは嬉しいものですね。
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