介護の仕事は、身体が元気なら何歳まででもできます。その証拠に80代で現役を貫くヘルパーも。
しかもその元気さは若者顔負けです。
当訪問介護事業所には、なんと80代の先輩女性ヘルパーがいます。
もともと家政婦をあっせんする会社に務めていて、ヘルパー2級の資格ができたときにすぐスクールに通いはじめたそうです。
そこからずっと訪問介護業界で活躍されているんですから、すごいですよね。
お年だからおむつ交換や入浴介助はしんどいのかな、と思いきやまったくそんなことはなく、若いヘルパー以上の働きです。
ある日、その80代ヘルパーさんが通院を担当した利用者さんのお宅にサービスで入ると、こんなことを言われました。
「あの人に通院介助してもらってとても助かった。とにかく安心感があって診察室でちゃんと話せた」と。
利用者さんは医師の前に出ると緊張してしまって、メモに書いておいた内容の半分も話せないのだとか。
「お薬を減らしてほしい」といった具体的な要望を言えないことも多々あり、困っていたそう。
ですが、その先輩ヘルパーさんがいてくれると、緊張に包まれた待合い室が和んで、医者の前でも緊張せずに話せたとのことです。
その話を先輩ヘルパーさん本人にすると、「私、おしゃべりだからね~」と笑顔で教えてくれました。
「あの病院は昔から知っていて、看護師長も友だちみたいなもの。今の受付の子がいつ入ってきたかも知ってる」「通院介助の日は近所の人も患者として来ていたからつい話しちゃって」「病院では静かにしてないといけないことは知ってるんだけどね~」と少し恥ずかしそう。
なるほど、病院で萎縮してしまいがちな利用者さんにとって、先輩ヘルパーさんはまさに気持ちの面で頼りになる存在だったようです。
利用者さんはまた先輩ヘルパーさんと通院に行きたいと仰っていたので、次の通院日も同行できないか聞いてみました。
すると、「その日は朝イチでジムへ行って水泳と筋トレ。それから、お昼は孫の誕生日会なの~」と、さっそうと去って行きました。人気者はお忙しいようです。
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