人生経験豊富な高齢者にはさまざまな人生があるものです。
作業療法中にはそんな“高齢者の人生”を垣間見れることがあるものです。
作業療法の時間には、患者さんが各病棟から作業療法室へと集まります。
私の職場は閉鎖病棟なので、職員が付き添いをして参加。患者さんの意外な一面を見られたり、普段は関われない他病棟の患者さんとお話をしたりと、実は職員も楽しい時間です。
みなさん手先がとっても器用で驚きます。女性は編物や刺繍、男性はジグソーパズルや絵を描く人が多いでしょうか。
いつも物静かでニコニコと人の話を聞いているキミコさん。作業療法中も黙々と半紙の上で筆を動かしていました。
見せてもらうとお手本のような綺麗な字で何枚も書いています。
他の病棟の方なのでいつも静かな人だなぁという認識しかなかったのですが、話してみると地元で中学校の先生をしていたとか。
付き添いの職員の話では毎日のように教え子さんなどから手紙が届き、作業療法中にお返事を書くこともあるそうです。
そんな話をしていると、元教え子や同級生など人が集まってきてワイワイと楽しい雰囲気。
みんなに囲まれてニコニコ話を聞いているキミコさんは、優しくて時に厳しい若いままの先生の姿に見えました。
ステキな人生を送ってきたであろうキミコさん。入院中はのんびりして、これからもステキな人生を過ごしてほしいです。
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