白血病で入院していた父親は、母親が緊急手術を受けて入院した事実をまだ知りません。
このまま伝えないわけにもいかず、意を決して伝えることにしましたが……。
母は緊急手術を受けて入院となりましたが、当時はコロナ禍で物品の受け渡しも看護師さんを介さなければできませんでした。
病室にも入れず、直接母の顔色も伺えず、看護師さんを通してしか体調の確認もできません。オムツなどの消耗品の補充、着替えの洗濯、そしてまた看護師さんを介しての受け渡し。
この作業のような日々の繰り返しに、正直少し疲れ始めていました。
しかし、休んでいる暇はありません。
母はくも膜下出血で倒れ、その母が介護していた父は白血病で別の大学病院に入院していたからです。そちらの対応も同時にしなければなりません。
それぞれの病院は同じ県内とはいえ離れた場所にあり、車で高速に乗らなければいけない距離です。どうしても物理的に移動時間を必要としてしまいます。
朝から行動して帰路に着く頃には夜。食事が摂れるのは一日一食くらいでした。
さすがに僕ひとりで両親それぞれの病院を行き来するのは骨が折れました。
一息つこうとしても「他に支援の制度ってないのかな?」と思案を巡らせてしまう。
頭を整理するために、ひたすらPC画面の介護の情報とにらめっこ。そして各所に確認の電話をし、インプットとメモの繰り返し。
入院セットの受け渡しがなければ時間の節約ができますが、病院でレンタルするとなかなかの出費になってしまいます。しかも2人分です。
先のことも考えると少しでも出費を抑えておきたかったので、持ち込めるものはできるだけ持ち込むことにしていました。
最近は百均にも簡易的な介護グッズが売られていたりするので、金銭的にも本当に助かりました。
当時は本当に常に両親のために忙しなく行動していた記憶しかありません。
そんな折に父の転院発言、さすがに卒倒しそうになりました。
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