物価が上がり続け、節約が必須な世の中になってきました。
「少しでもお金を浮かせたい」と考えるのは高齢者も同じです。ある訪問介護の利用者さんは水道代の節約に取り組んでいましたが、どうやら一筋縄ではいかなかったようで……。
利用者さんとの世間話で、常に盛り上がるテーマがあります。それは「1日○円で過ごせた!」「○○を我慢して貯金に回した!」などお金に関する節約トーク。
生活にかかるお金を切り詰めたい気持ちは、資産が多い方も少ない方も等しいようです。
ある男性利用者さんは一戸建てで一人暮らし。毎日工夫して節約をしています。
「テレビで観たんだけどね、野菜の皮はスープのダシになるから捨てるともったいないんだよ」などと、メディアで収集した情報を教えてくれることも。
ある日その利用者さんを訪問したところ、返答がありません。いつもは訪問時間の前から家で待ってくれている方なので心配していると、しばらくしてよろよろと庭から出てきました。杖をついています。
健康に人一倍気を遣っている方なのでビックリ。「転倒でもしましたか?」とお伺いすると、「あれを洗っていて腰を痛めて……」と庭の水道のそばにある2リットルのペットボトル4本を指差しました。
「お風呂の水道代を節約しようと思ってペットボトルでかさ増ししてるんだけどね、洗うときに腰を痛めてしまって」と辛そうな表情。重いペットボトルを一度に運ぼうとしたようです。
節約のために腰を痛めてしまった利用者さんですが、「今度は浴槽のお湯をギリギリまで減らして底の方に体を沈めて入浴しようかな」と、お風呂での水道代節約をまだ諦めていない様子。さすがにそれは止めました。
一人暮らしの醍醐味はあらゆる生活ルールを自由にできることですが、しっかり入浴しないと体が冷えてしまいます。
節約をやり過ぎて健康を害してしまっても困るので、そのときばかりはアドバイスさせてもらいました。
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