雨の日でも風の日でも、利用者さんのお宅を訪問して支援をするのがヘルパーの仕事です。
ある土砂降りの日、ヘルパーが雨に濡れることを心配する高齢者。でも心配したのは他にも理由があったようで……?
訪問介護の利用者さん方は、雨の日が続くとちょっとしょんぼりとされます。
外気が湿気ると、昔痛めた関節が痛む、膝が痛い、といった体の不調が出てくることが理由のひとつ。
また、毎日続けている散歩ができず気分が落ち込んでしまったり、近所の方との立ち話ができなかったり。一人でいるといろいろと考えて辛くなってしまうことがあるようです。
心理面での意欲低下も見られ、みなさん元気がないなぁといった印象があります。
ですからこの季節の訪問はなるべくポジティブに対応するようにしています。
辛そうにしている方や、話したそうにしている方などさまざまですが、笑顔で対応すると少し元気になっていただける気がします。
この日の買い物支援でも、利用者さんはしょんぼりした表情でした。「ごめんね。来るとき雨に濡れたんじゃない?」と心配そう。
「雨でも買い物支援は変わりなくさせていただきますよ。どなたにでも行っていますし、雨対策もばっちりです!」と伝えると、利用者さんは安心してくれました。
しかし買い物が終わり帰り支度をしていると、利用者さんは少し寂しそう。
雨の日はいつもおしゃべりしている近所の友だちと会いにくいようで、「これ食べない?お茶飲まない?」など、あの手この手で引き留めようとします。
お気持ちはものすごく嬉しいですしありがたいのですが、ヘルパーはそれを受理できない規則です。
「すみません、決まりですので……」とお断りしても、「いいじゃない、誰も見てないし私も黙ってるから!」などと、またちょっと会話が始まり……。
お茶やお菓子はいただきませんでしたが、まんまと利用者さんのペースにのせられてしまったのでした。
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