白血病と診断された父親は入院を拒否し、訪問介護や訪問看護を利用しながら自宅で生活していました。
そんなある日……。
在宅介護が始まった当初、父は杖を使いながらも自分で歩き回れる程度に元気でした。
しかし、日に日にベッドから起き上がれる回数も減っていき、微熱と痛みを訴える頻度が増したころに父の体に異変が。
皮膚にはブツブツした蕁麻疹のようなものがありました。
すぐに父の担当医師に連絡して症状を伝えたところ、帯状疱疹という合併症とのこと。知識のなかった僕には初めて聞く病名です。
すぐに病院に連れてくるように指示を受けたので、救急車を呼んで救急外来で診察を受けることになりました。
診断としては緊急性のある状態で、看護師が常にいる環境下にいること、つまりは入院を勧められました。
しかし父には入院を拒否した過去があります。入院するように説得を試みましたが、そこはやはり頑固な父。頑なに入院を拒否し、結局は自宅に戻ることを選びました。
その後、体調は日に日に悪くなり高熱が続いたため、ケアマネさんに相談。翌日に訪問看護師さんを自宅に呼んでいただけることになりました。
父が高熱を出していても、僕ができることは病院から処方された解熱剤を飲ませることぐらいです。まるで崖から転がり落ちるような病状の進行の早さに為す術もなく、ただ熱が下がってくれるのを祈るばかりでした。
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