リハビリ病棟から一般病棟に移ることになった母親。それは、回復の見込みがなくなったということ……。そんなとき、母親の日記を発見しました。
入院中の母は、リハビリ病棟から一般病棟に移ることが決まりました。一般病棟への移動は、回復の見込みがなくなったことを意味しています。自宅に戻ることもありません。
それまであまり手をつけずにいましたが、少しだけ母の洋服などの私物を整理することにしました。
ふと引き出しを開けると、そこには母の日記が。その日記には、父が白血病で入院してからの母の想いが綴られていました。
6月10日(金) お父さんが医大へ入院。血液内科の先生から結果報告。あまり良い結果ではなかったけど、酸素ボンベで顔色は良く安心。
8月8日(月) お父さんの外来治療(輸血)のため病院へ。朝10時に家を出て、帰宅は18時半を過ぎてしまいました。
9月15日(木) 朝にメールがあり、昨日より熱が38℃以上あったらしく眠れなかった模様。生き延びるための治療だからがんばって欲しい。
日記には、父の日々の病状の変化が記されていました。母はどんな気持ちでこの日記を書いていたのか、いまは分かる術もありません。
もしもその頃に戻れるなら……ひとりで抱え込み過ぎないように、一緒に悩み、もっと話を聞いてあげていればよかったと思います。
そして、当時の母の役目が今度は僕にまわってきました。だからこそ、その気持ちが余計に強くなりました。
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