男女とも7年連続で伸びたと報告されている。
厚生労働省は30日、2018年の「簡易生命表」を公表した。日本人の平均寿命は男性が81.25年、女性が87.32年。前年からそれぞれ0.16年、0.05年長くなり、男女とも過去最高を更新した。
主な死因のがん、心疾患、脳血管疾患の死亡率が改善したことが要因。厚労省は「平均寿命は今後さらに伸びる可能性が高い」とみている。
ただし、健康寿命(*)との差は男性が9.11年、女性が12.53年と依然として大きい。医療や介護の給付費は今後も膨らみ続ける見通しだ。過不足のないサービスを効率的に提供できる体制を作っていく努力が欠かせない。
*健康寿命
直近のデータは2016年。男性が72.14年、女性が74.79年となっている。
政府は現在、健康寿命を2040年までに男女とも3年以上延伸させるという目標を掲げている。高齢者らが集まって体を動かす“通いの場”の大幅な拡充や、自立支援の取り組みを促す介護報酬のインセンティブの強化などを図る構えで、2021年度に控える次の改革の目玉となりそうだ。
今回公表された平均寿命は、0歳の赤ちゃんが平均で何歳まで生きられるか予測した数値。2018年に生まれた日本人が75歳まで生きる割合は、男性が75.6%、女性が88.1%だった。90歳まで生きる割合は、男性が26.5%、女性が50.5%。女性は2人に1人まで至っていることが分かった。
平均寿命の国際比較をみると、男性は香港(82.17年)、スイス(81.4年)に次ぐ3位。女性は2位で、トップは香港(87.56年)、3位はスペイン(85.73年)となっている。
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