政府、ケアプランの有料化を先送りする方向で調整=報道

居宅介護支援のケアマネジメントでも新たに自己負担を徴収し始める案について、共同通信は19日夜、政府が先送りする方向で調整に入ったと報じた。

与党内から慎重論が相次いだことを要因としてあげている。

【共同】ケアプラン有料化、先送りへ

2021年度に控える次の介護保険制度改正をめぐる大きな焦点の1つとなっていた。厚生労働省は年内に結論を出すと説明している。

居宅のケアマネジメントは制度発足から今までずっと10割給付。経済的な事情にかかわらず誰もが積極的にサービスを使えるよう、利用者の自己負担は一貫してゼロで維持されている。

これを有料化する案の是非は過去に何度も論じられてきた。背景にあるのはやはり、膨張を続ける給付費や逼迫する国の財政だ。少子高齢化がさらに進む今後を考えるとやむを得ないとして、財務省や経済界などが繰り返し必要性を訴えてきた経緯がある。

ただ実現には至っていない。「あらゆる利用者が公平にケアマネジメントを活用できるようにすべき」「有料化すれば利用者の意向を反映すべきという圧力が強まり、自立支援につながるサービスの提供が難しくなってしまう」。そうした強固な反対意見が大勢を占めているためだ。

次期改正に向けた議論のプロセスでも、審議会などで現場の関係者からそうした慎重論が噴出していた。むしろ、高齢者の1人暮らしが増えて関係性の貧困が大きな課題となっていたり、医療との連携がこれまで以上に重要となっていたりする地域の現状を踏まえ、ケアマネがその力を十分に発揮できる環境を用意すべきとの声が以前より高まっている。

提供元:介護のニュースサイトJoint

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