介護福祉士の国試義務化、5年間先送り 経過措置を延長 厚労省

自民・厚生労働部会 18日

専門学校や大学などの養成校の卒業生にも国家試験を義務付ける介護福祉士の資格取得方法の見直しをめぐり、厚生労働省は18日、既存の経過措置を5年間延長することに決めた。【青木太志】

自民党の厚生労働部会に提示して了承を得た。3月上旬にも今国会へ提出する介護関連法改正案に盛り込む。

厚労省は従来から、「一定の教育課程を経た後で国試に合格する」という形で資格取得方法を一元化する構想を掲げてきたが、これは大幅に後退する。

介護福祉士の資格取得方法の見直しは、人材の資質や社会的な評価を高めていくことが目的だ。

いわゆる「養成校ルート」は以前、国試をクリアしなくても卒業するだけで資格を取ることができた。厚労省は国試の義務化を決断。現場への影響を勘案して5年間の経過措置を設け、2022年度から完全に適用する予定だった。

今回の経過措置の5年間延長(2026年度卒業生まで)は、養成校に通う外国人留学生が急増したことを考慮したもの。現状では留学生にとって国試のハードルは高い。このまま義務化を断行すれば、多くの貴重な人材を母国へ帰したり養成校の経営が大打撃を受けたりする結果を招くとして、関係団体などから再考を求める声があがっていた。

厚労省の谷内繁社会・援護局長はこの日の部会で、留学生の国試の合格率を高めていくための支援をこれから強化していく方針を示した。

提供元:介護のニュースサイトJoint

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