【豪雨災害】介護の自己負担割合の設定、柔軟な運用を容認 厚労省通知

介護保険最新情報Vol.860

九州を中心として各地に甚大な被害をもたらした今月の豪雨(令和2年7月豪雨)− 。被災した地域で市町村の行政機能に障害が出ていることを踏まえ、厚生労働省は28日に介護保険最新情報のVol.860を出した。【Joint編集部】

1割、2割、3割といった利用者の自己負担割合の判定を柔軟に行うことを認めるもの。どうしても前年の所得の把握が難しい場合は、当面の間に限り、前々年の所得や本人の申告に基づき暫定的に決めても差し支えないとした。高額介護サービス費(*)の上限額の設定についても、同様の扱いが可能だとアナウンスしている。

* 高額介護サービス費
利用者の自己負担が重くなり過ぎてしまうのを避けるための支援策。月々の自己負担に上限額を設定し、それを超えた分を後から払い戻す。月々の上限額は前年の所得などに応じて決められる。医療保険にも同様の仕組み「高額療養費」がある。

介護保険最新情報Vol.860

厚労省は今回の通知で、介護施設の入所者を対象とする補足給付(*)についても言及。状況に応じて認定証の有効期限を延ばすこと、暫定的な認定証を交付することなどを容認した。

* 補足給付
介護施設で暮らす低所得者の食費や居住費を軽減する仕組み。本人の所得などに応じた負担限度額を設け、それと標準費用との差額を介護保険から給付する。市町村は申請に基づき、対象者に「負担限度額認定証」を交付する。

通知ではこのほか、前年の所得をしっかり把握できるようになるなど行政機能が正常化した時の対応も説明。「(暫定的な扱いなどで)給付額に不足が出れば徴収し、超過が出れば還付すること」と呼びかけた。

提供元:介護のニュースサイトJoint

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