かなり大袈裟に表現すると、“これまで長く続いてきた慣行を改める歴史的な通知”ということになるのかもしれない。【Joint編集部】
厚生労働省は25日、首相官邸のデジタル大号令に沿った複数の通知を都道府県などに発出した。
介護施設・事業所が自治体へ提出する指定申請、報酬請求に関する全ての書類について、今後は原則として押印を求めないことにする − 。
これが今回の趣旨だ。厚労省は各種書類の新たな様式例も提示。国で作成した雛形に設けている押印欄を全て削除した。実務的に必要な準備を整え、可能なものから対応を切り替えていくよう自治体に呼びかけている。
介護現場の事務負担の軽減、業務の効率化につなげる狙い。政府全体の方針に従い、まだまだアナログ文化が色濃い介護業界でも“脱ハンコ”の具体化を進めていく。介護保険最新情報などで現場の関係者にも広く周知している。
厚労省は先月に開催した社会保障審議会の専門委員会で、指定申請、報酬請求に関する書類から押印を無くすと説明。大筋で了承を得ていた。従来は少なくとも、法律で定める欠格要件に該当しないことを約束する誓約書などで押印を求めてきたが、今後はこれらも不要とする。
厚労省はこのほか、ケアプランや各サービスの計画書、重要事項説明書などの同意を利用者から得る際の押印についても、必ずしも必要ないことをルール上明確にする考えを示している。
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