各サービスの介護報酬や運営基準だけではない。今年度は利用者の自己負担に関する制度も変わる。高額介護サービス費と補足給付だ。【Joint編集部】
厚生労働省は昨年度末の3月31日、そのことを改めて伝える通知を都道府県などに発出した。今年8月1日から施行すると明記。介護保険最新情報のVol.960で周知している。
高額介護サービス費は、利用者のひと月の自己負担があらかじめ定められている上限額を上回った際に、その超過分を払い戻す仕組み。家計を圧迫しすぎないよう介護の支払いを抑える支援策で、上限額は個々の経済状況に応じて決められる。
今年度の見直しは、現役並みの所得がある層の上限額を細分化するもの。現行の上限額は、年収383万円以上なら一律で4万4400円に設定されている。これが以下の様に変わり、より年収の高い層の自己負担が増えることになった。
介護施設に入所する低所得者の食費、居住費を軽減する補足給付についても、同じく“能力に応じた負担を求める”という観点から見直される。厚労省は給付額の多寡を決める所得段階を細かく分けて精緻化。年収120万円超の人などを対象に食費の自己負担を引き上げる。
あわせて、給付の可否を判断する預貯金額の基準の厳格化も図る。今後、見直しの内容を分かりやすく解説するリーフレットも公表する予定だ。
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