政府は26日に経済財政諮問会議を開き、今後の社会保障制度改革の大きな方向性について意見を交換した。【Joint編集部】
経団連の中西宏明会長ら民間議員は、来年から団塊の世代が75歳に入り始めることを念頭に置いて、現役世代の負担軽減につながる施策を講じるべきと主張。「これまで高齢者への支援が中心となってきた。現役世代の負担軽減や支援強化に軸足を置いて改革を推進していくべき」と提言した。
これに対し菅義偉首相も、「給付は高齢者中心、負担は現役世代中心という構造を見直す」と明言。今後の介護保険の改革をめぐる議論も、こうした考え方を足場の1つとして進められることになりそうだ。
民間議員は今回、現役世代の負担軽減に向けて「医療・介護の不断の改革に取り組むべき」と改めて訴えた。
介護については、給付費の地域差の縮減を図る施策のパッケージを年内に示すよう要請。自治体の取り組み状況を財政支援(インセンティブ交付金など)に反映させることも注文した。
このほか、財務省は利用者の自己負担を原則2割へ引き上げることなどを求めていく方針。政府は6月頃に今年度の「骨太方針」を決定する。
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