厚生労働省はこれから年末にかけて、介護施設・事業所が報酬請求などで行政へ提出する各種書類の内容を全国的に統一するための検討を進めていく。【Joint編集部】
国が作った様式を変えずに使用したり、決められた提出書類の範囲内に留めたりすることを、一定の拘束力を持った形で自治体へ要請していく考え。21日に開催した有識者会議で明らかにした。告示や省令の見直しなど、必要な法令上の措置を今年度中にも講じる方針だ。
自治体ごとに運用がバラバラな状況を解消し、介護現場の事務負担の軽減につなげていく狙い。今年6月に閣議決定された「規制改革実施計画」で、こうした手を打つよう求められていた経緯がある。
厚労省は今後、有識者会議で今年秋ごろに施策の方向性を固める予定。それを社会保障審議会・介護保険部会に報告し、年内にも法令上の措置の具体像を決定する計画だ。
介護施設・事業所の指定申請に関する書類、介護報酬とその加算の請求に関する書類、行政の指導・監査に関する書類などを幅広く対象とする。自治体がその裁量でローカルルールを設けることは、地域の特性からどうしても不可欠なケースなどに限定する構え。こうした例外を認める条件などもこれから詰めていく。
21日の有識者会議で厚労省の担当者は、「現場の事務負担が重くならないよう、提出書類の様式を法令でしっかりと定める。不必要なローカルルールは基本的になくしていく」と説明した。
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