厚生労働省は18日、老人福祉法で義務付けられている自治体への届け出を行っていない有料老人ホームについて調査結果を公表した。【Joint編集部】
それによると、昨年6月末時点で確認された“未届けホーム”の数は全国で626件。前年から30件減少した。有料老人ホーム全体に占める未届け率は3.8%。いずれも過去10年で最も低い水準となっている。
もっとも、この調査は全国の自治体や地域包括支援センターなどが把握・報告した情報を国が取りまとめたもの。行政が未だ把握できていない“未届けホーム”が存在する可能性もある。
※ 2015年度はこのほか「緊急追加調査」も行われている。2015年度以前は自治体の集計方法などが異なり、未届け施設数が更に多かった可能性もある。
依然として多くの“未届けホーム”があることを踏まえ、厚労省は引き続き事業者に適切な運営の徹底を求めていく方針だ。高齢者が劣悪な環境に置かれること、虐待を受けることなどを未然に防ぐ観点から、18日には全国の自治体へ通知も発出。「入居者の居住の安定を確保する観点から、有料老人ホームの適確な実態把握や継続的な指導・監督が不可欠」と念を押した。
あわせて、「調査で把握した未届けの有料老人ホームについては、早急な届け出や入居者の処遇などについて厳正かつ適切な指導・監督を徹底すること」と要請した。
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