厚生労働省は来年度から、在宅の高齢者らを支える医療・介護の多職種連携にICTを使うよう促す施策を医療保険でも強化する。【Joint編集部】
6月の診療報酬改定で、在宅医療を担う病院や診療所、歯科診療所などに新たな加算を設ける。平時からグループチャットツールなどで連携できる体制を作り、多職種がICTを用いて記録した情報を高齢者らの医学管理に活かす実践を評価していく。今月14日にまとめた中医協の答申にこうした方針を盛り込んだ。
“多職種”にはもちろん、訪問看護ステーションの看護職やリハ職、居宅のケアマネジャー、ホームヘルパーなども含まれる。介護分野の専門職らは今後、グループチャットツールへの参加やそこでのコミュニケーション、ファイルのやり取りなど、ICTによる日常的な情報連携を求められる機会が更に増えそうだ。
厚労省は来年度の介護報酬改定で、例えばケアマネのオンラインモニタリングを解禁したり各サービスのテレワークのルールを明確化したりと、ICTの有効活用を促す措置を多く講じる。同じベクトルの施策を医療サイドからも拡充することで、情報連携の効率化に向けた取り組みをより浸透・加速させたい考えだ。
厚労省の担当者は、「来年度の診療報酬改定では、これが在宅医療の充実メニューの1つ。希望する高齢者らに、在宅で長く生活して頂くためのICTの情報連携を評価していく」と説明した。
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